孫正義氏が代表を勤めるソフトバンク。あれ?ソフトバンクって上場してなかったの?

ニュース報道で大きく
取り上げられた、
ソフトバンクの上場。

あれ?ソフトバンクって
上場してなかったの?
と思う方が多いのではないか。

と勝手に思ったので、
今日はそのへんの仕組みについて。

ソフトバンクグループ

言わずと知れた孫正義氏が
代表を勤める会社。

この会社が携帯電話キャリアである
ソフトバンクだと思っている人が
多いハズ。

そして、それは間違ってはいない。
なのに、ソフトバンクが上場。

このへんを理解するには、
持株会社という仕組みを
理解しなければならない。

持株会社って?

持株会社とは、別名ホールディングス
とも呼ばれる。

多くの事業会社を傘下にもち、
その事業会社の管理をする
指揮系統の頂点。

傘下の会社の株式を一定数
保有することで、傘下の会社の
様々な「権限」を保有する会社。

この手の話は、会社法や株式に
慣れていないと理解しにくい。

例に出してみると、例えば
町会の連合会。

実際の町会の運営は
各町会がそれぞれ行う。

いくつかの町会がまとまって
何かをしようとしたときに、
当然ながらまとめる指揮系統が
必要になってくる。

各町会の上部団体である
町会連合会が陣頭指揮を取り、
大まかな方向性を導く。

持株会社とは、このように
方向性の異なる様々な事業会社を
統括する立場、と理解して欲しい。

ソフトバンクグループの傘下って?

では、渦中のソフトバンクの
傘下にある会社をみてみよう。

まずは、ヤフー。
検索ポータル事業を行う会社で、
ソフトバンクグループが36%程度の
株式を保有する連結子会社となる。

ちなみに、ヤフーの傘下には
ジャパンネット銀行やアスクル、
ブックオフコーポレーションもある。

この3つの会社は、親会社は
ヤフーとなるが、ヤフーの親会社は
ソフトバンクグループなので、
実質的にはソフトバンクグループ、となる。

他に大きな傘下の会社として、
スプリントという会社がある。

とても簡単に言えば、アメリカの
携帯電話事業を行う会社。
アメリカ版ソフトバンク、
といったところ。

そして、忘れてはならない
傘下の会社として、国内携帯電話事業を
展開するソフトバンク株式会社がある。

ヤフーやスプリントは国内や
海外の証券市場に上場しており、
誰でも株式の購入が可能。

しかし、ソフトバンク株式会社は
単独では上場しておらず、
株式の購入はできなかった。

携帯電話事業のソフトバンク株式会社を
買いたいと思えば、それ以外の
ことにも影響される持ち株会社を
買うしかなかった。

特に近年では、孫氏の多角化経営に
より携帯電話事業の会社という
イメージが薄れてきていた。

携帯電話会社の株が欲しければ、
それ以外のリスクも取らなければ
買えない、ということである。

今回の上場検討の報道について

今回の上場話は決定事項ではないと
されている。

その前提で話をすすめるが、
上場すれば携帯電話事業のみに
投資をすることが出来るようになる。

ソフトバンク株式会社は
携帯電話事業だけを見ればいい。

ソフトバンクという携帯キャリアが
今後伸びるのか、収益を増加させるのか。

そして、孫氏が率いる
ソフトバンクグループに
投資をする際には、それ以外も。

傘下の会社がすべて順調に推移
すれば、グループ全体が儲かる。

国内携帯電話事業は伸びたが、
アメリカの携帯電話事業が
伸び悩んだ、となれば
グループの株は上がらない。

グループでの収益を見ると、
傘下の事業会社の業績以外にも、
孫氏が立ち上げたファンドなどの
運用成績も考慮する必要がある。

孫氏の事業として、何に重点を
おいて、何が儲かればいいのか。
その辺を理解しなければならない。

投資する側からすれば、
分かりやすくなると言っていい。

子会社上場の目的は?

報道されている内容でいえば、
上場させる目的は資金調達。

孫氏が手がける様々な投資事業に
必要な、手元の資金を確保するため。

現在は、10兆円規模での投資を
ほぼ借入で行っている。

その借金を少しでも少なく
させるには、自己資金が
必要で、そのための資金調達。

まぁ、ひらたく言えば
孫氏の頭の中には携帯電話事業は
成熟した安定事業であり、
孫氏のやることではない。

投資ファンドなどの投資事業により、
グループ全体を成長させることが
孫氏の役割りであると認識している。

さて、このソフトバンク上場の
話は今後も出てくると思うので、
今日はこのへんで。

 

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