基礎:タックスヘイブンって何だろう?天国か地獄か。お金持ちはタックスヘイブンが好き!?

タックス・ヘイブン(Tax Haven)って天国?地獄?

タックス・ヘイブンという言葉を聞いたことがありますか?
最初、Tax Havenを「タックス・ヘブン(天国)」と
読んでしまい、

税金がかからない天国なのか、
めちゃくちゃ税金がかかる地獄なのか、
軽くパニック状態でした。(笑

このタックス・ヘイブン。
天国でも地獄でもないのでご安心を(笑

では、さっそくタックス・ヘイブンについて
学習していきましょう。

タックス・ヘイブンとは?

「タックス(tax)」はその通り、税金のことです。
問題は「ヘイブン(haven)」ですね。

havenは、避難所とか休息地という意味です。

なので、タックス・ヘイブンは、
税金の避難所、つまり、
税金を免れるための場所、
ということになります。

ヘブンでもいいんじゃないか?
って気になりますね。(笑

たくさんありすぎる税金の種類

日本には、たくさんの税金がありますよね。
本当にいろいろなものに税金がかかります。

  • 消費税
  • タバコ税
  • 酒税
  • ガソリン税
  • 所得税
  • 相続税

など、お金やものを手にしただけで、
税金が発生してしまうんですね。

生きてるあいだは、
税金を払わずに生きていくことは困難です。

税金って誰のため?何のため?

だいたい、税金って誰のためのもので、
何のために徴収されるのでしょうか。

お殿様への忠誠を示す年貢

歴史をさかのぼります。
その昔、日本では定期的にお米や金銭を
お殿様に献上していました。

この献上物を、年貢(ねんぐ)といい、
お殿様に忠誠を誓っている証とされていました。

ですが、お殿様への年貢(主に米)は、
お殿様だけのものではありません。

お城を建設する人件費や、お殿様の付き人や
お世話係の人件費としても使われていました。

年貢を納めない人は、牢屋に閉じ込められたり、
処刑されたりすることもあったそうです。
そんな時代に生まれなくてよかった…。(泣

税金は現代版の年貢

現在、日本にはお殿様はいませんが、
お殿様の代わりになるのが
日本という国(日本政府)です。

そして、わたしたちが日本に納めているのが
税金なのです。現代版の年貢です。

お殿様がお城の建設が必要だったように、
日本という国でも橋や道路などが
必要ですよね。

橋や道路などを作ろうと思ったら、
作ってくれる人に人件費を払わなければ
誰もタダで働きはしません。

そのお金を、現代版の年貢である
税金でまかなっている、
ということです。

タックスヘイブンの仕組み

日本の会社は、所得税や法人税など、
会社の儲かったお金に対して
約40%程度の税金を国に納めなければなりません。

例えば、年間の利益が100億円の
会社があったとします。

このうちの40%を税金として国に
納めなければいけないことになります。

40%って40億円ですよ?
ほとんど半分じゃないですかっ!!

アホらしいというか、悲しいというか…。

会社の利益に対して税金がかかるのであれば、
利益が少なければ少ないほど
納める税金は少なくて済むということですよね。

会社は節税対策を講じます。

年間の利益が100億円の会社であれば、
利益を10億に減らすことができれば、
納める税金は1/10になりますもんね。

でも、できれば税金は払いたくない

納める税金が1/10に減るだけでも
喜ばしいことです。

ですが、億単位という大きな金額であれば、
そうそう簡単に減らせるものでもありません。

そこで登場するのが、タックス・ヘイブンです。
タックスヘイブンとは、
税金を免れるための場所でしたね。

税金を逃れることができる国のことで、
税金がかからない、あるいは
極端に低い税率の国々を
タックスヘイブンといいます。

税金を払いたくない会社が、
タックスヘイブンと呼ばれている国に
会社を作ってお金を保管しておきます。

タックスヘイブンにある会社で
どれだけ利益があっても
税金として納める必要はありませんからね。

タックスヘイブンの国の収入源は何?

本来、国は国民に納めてもらった税金で
道路を整備したり学校を建てたりします。

ですが、タックスヘイブンでは
国に納められる税金がない、もしくは
ほとんどないので、
道路も学校も作れないじゃないですか!

と心配したくなるのですが、
タックスヘイブンと呼ばれる国にも、
普通に道路があって学校もあります。

国民から納めてもらう税金がないのに、
道路を作ったり学校を建てるお金は
どこから出てくるのでしょうか。

人の流れがお金の流れ

いろいろな企業や億万長者たちが
自分の国に高い税金を払わなくて済むよう、

タックスヘイブンにペーパーカンパニーを設立し、
その会社にお金を保管しています。

タックスヘイブンにどれだけお金を保管しておいても
税金はかかりません。

ペーパーカンパニーとは、設立したという
登録しかしていなくて、
実際に稼働していない会社のことです。

タックスヘイブンでは、
ペーパーカンパニーの運営費用として
年間100万円ほどかかります。

ですが、自国で億単位の税金を払うことを考えたら、
100万円は安いものです。

なので、ある程度の利益が大きな会社は、
タックスヘイブンにこぞって会社を
設立するようになります。

人が集まれば消費が増えるので、
タックスヘイブン国内のモノが売れます。

モノを売っているのが国であれば、
国はモノを売ることで利益を得ることが
できるわけです。

これらの利益が、税金の代わりになる
ということです。

編集長より

パナマ文書について

タックスヘイブンの話で話題にのぼるもので、
パナマ文書というものがあります。

これは、タックスヘイブンで税金を免れている人や
企業のリストです。このリストが外部流出したわけです。

まぁ、個人情報の流出という感じですかね。
無税の地に赴くこと自体は違法でもなんでもないので、
構ってくれるなという感じです。
それでは、何が問題なんでしょうか。

無税地に資産を持っていく人は、
当然ですが自国に税金を取られたくないからです。

しかし、税金を取る側の人が個人的な資産を移していたとしたら・・・

某国の大統領や国家主席など、
国のトップにあたる人間が自国に
税金を納めることから逃れていたのです。

これには、国民も怒り心頭ですよね。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、タックスヘイブンの仕組みについて学習しました。

天国でも地獄でもありませんでしたね。(笑

タックス・ヘイブン(Tax Haven)…
  1. タックス・ヘイブンとは税金がかからない、あるいは税率の低い国のこと。
  2. 税金は現代版の年貢。
  3. ペーパーカンパニーは、登録しただけの実稼働のない会社のこと。
  4. 人が集まれば消費が増えるので、タックスヘイブン国内では税金がいらない。
  5. パナマ文書は、タックスヘイブンで税金を免れている人や企業のリスト。
 

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