幸楽苑といえば、290円で
ラーメンが食べれるという印象。
近年は売上減少で閉鎖に
追い込まれる店舗もあったが。
今日はこの企業のお話。
290円のイメージ
郊外店を中心に、安価な価格設定で
人気を集めた、ラーメンチェーン店。
店舗数も拡大の一途をたどって
いたが、ここ3〜4年は苦しい
展開が続いていた。
全国に500〜600店舗を構え、
チェーン店方式で展開。
ところが、約5分の1にあたる店舗で
赤字経営だった。
不採算店舗の閉店など、苦しい
時期が続いていた。
そんな幸楽苑が打ってきた
斬新な一手は、2017年に開始した
フランチャイズ展開。
同じ飲食業のペッパーフードサービスと
提携し、フランチャイズ展開に参加。
不採算店舗を業態変化させ、
単なる閉店ではない、攻めの
閉店をスタートさせた。
だが、今まで直営だった店が
フランチャイズ展開するという
ことで、市場の反応も冷ややか。
しかし、ここへきてやっと
芽が出たのか、先日の決算発表では
従来予想を上方修正。
株価も一気に反応し、あまり値動きの
ない銘柄だったのが一気に駆け上がった。
幸楽苑の次なる一手
直営がフランチャイズという、
普通で考えれば「負け」の
戦略をとってきた幸楽苑。
ところが、その戦略が実り、
企業業績としては向上。
このままでも先行きは決して
暗くはなかった。
ところが、更にもう一手を
打ってきたのが数日前。
楽天と提携。
AI活用を発表。
どっちがメインなのか分からないが、
とにかく新しい展開をするという。
楽天との提携で見れば、各店舗で
楽天スーパーポイントの活用が
可能になるという。
それだけでも誘客の起爆剤に
なる可能性は十分にある。
しかし、楽天ポイントを利用されれば、
当然手数料が取られる。
安価な設定であれば、原価割れ
だっておこしてしまう。
最近では安価設定は出来る限り
避けている様子。
そうであれば、この提携は
一定の効果が見込めそうだが。
そしてもうひとつ、気になるのが
AIの活用。これはどういうことだろうか。
幸楽苑のAI活用?
AI、いわゆる人工知能。
ラーメン店にAI、なんとも
想像がつかない。
発表によれば、各店舗に端末を
設置し、お客さんの顔を認証し、
解析し、おすすめメニューを
表示させるんだとか。
顔を見られただけで、「あなたへの
おすすめは餃子です」とか
言われるのか・・・
では、チャーシュー麺が
無性に食べたいと思ったときは、
チャーシュー麺が表示されるのか。
それとも、自分でも知らない
潜在的なメニューを表示され、
チャーシュー麺を忘れてしまうのか。
・・・と、なんとなく挑戦して
みようとか、当てられるものなら
当ててみろ!という思いになる。
これこそが狙いだとか。
要は、面白がって来店する人が
増えれば、それでいいんだとか。
なるほど、それはあり得る・・・
とか思ったが、AI端末は
今でもそれなりに価格はするだろう。
それを置くとなると、それなりに
コストがかかる。
勝手な予想タイムだが、
楽天に乗せられた感覚だろうか。
楽天「うちのポイント、おたくで
使えるようにしようか?」
幸楽苑「まじで?あざーす!」
楽天「でも、タダじゃねーよ?」
幸楽苑「え?」
楽天「うちで研究してるAIの実験に
付き合って。こんな機械もいるんだけど、
そこらへんも用意してね、そっちで」
幸楽苑「えー、まじで!?機械の
費用くらいそっちでみてよ!」
楽天「んー、じゃぁ半分ずつでどう?」
幸楽苑「まぁ、それならいっか・・・」
AIの実験台となり、費用も出す。
なかなか業績に寄与するとは
思いにくい施策だが、果たして・・・