吉本騒動でサイバーエージェントが急上昇

連日の報道にもなかなか飽きが
来ない、吉本興業のすったもんだ。

ワイドショー目線ではなく
投資家目線で見ると、ちょっと面白い。

吉本興業の騒動

今さら解説する必要も無いが、
おさらいという意味合いで少し。

吉本興業はお笑い芸人を
数多く抱える芸能プロダクション。

昔は上場していたが、現在は
MBOにより上場を廃止している。

所属タレントで有名どころはいいが、
売れない芸人にはたいした給料は出ない。

お笑い芸人がバイトをしながら
人気芸人を夢見て…という話は
よく聞くもの。

若手芸人のバイトはよく聞くし、
会社を通さずに直接イベントなどの
仕事を受けるのも、よく聞く。

そんな中、直接受けたイベントの仕事で
依頼主が、犯罪集団だったという話だ。

その問題を公表された時は、
報酬を受け取っていないと
言い張っていた。

後日、その嘘がバレて、
事態は大きくなっていった。

個人が悪いのか、
管理する会社が悪いのか。

双方ともそれなりに責任を感じて、
謝罪会見をして…まあ、説明する
ほどでは無いだろう。

未だくすぶり続ける問題だが、
この問題を別の角度で見ると少し面白い。

影響の先読みをしてみよう

ワイドショー的に見ている
だけではなく、この問題が
どこにどんな影響を与えるか。

そんな風に考えていくと、
その先にはある企業の
株価上昇があった。

理論的には以下のような感じ。

芸人の多くが、現在の吉本興業の
体制に不満を感じ、吉本興業を
離れるだろう。

しかし、お笑い芸人としての
夢を捨て切れず、別の活躍
出来そうなフィールドを探す。

テレビ局への出演は、
それなりにパイプが無いと難しい。

では、ネットだ!ということで、
YouTuberなんかを目指す
人もいるだろう。

しかし、ここで注目を浴びるのが
ネットのテレビ。AbemaTVだ。

テレビ局とのパイプを失った芸人は、
ハードルを少し下げて、
ネットテレビへの出演を考える。

ギャラは安くても、出演の
可能性があれば、群がるだろう。

ネットテレビ側は、出来るだけ安く、
それでいてクオリティの高い芸人、
あるいは知名度のある芸人を使える。

双方にとってメリットがあり、
固定ファンがいる芸人がネットテレビに
出演するとなれば、視聴もグンと増える。

そんな考えから、AbemaTVを展開する
サイバーエージェントの株価は、
連日の急騰を見せている。

サイバーエージェントを知る

なんとなく分かるけど、AbemaTVって
儲かってるの?という基本的な
部分にも触れておきたい。

サイバーエージェント自体は、
なんの会社かと言えばネットの
広告の代理店。

広告業が主体だが、近年では
ゲーム事業も伸びている。

しかも、事業全体としては
業績はすこぶる順調。
そんな会社が展開するAbemaTV。

見たことのある人も多いだろうが、
実はこのAbemaTVのメディア事業は
未だに大きな赤字の事業だ。

サービスを始めて数年経つが、
未だに黒字になったことはない。

赤字の金額も、年間で200億円を
超える赤字だとか。

だが、そんな赤字事業にも明るい兆しが。
赤字額が少しずつだが縮小している。

有料会員の制度をスタートさせ、
メディア内での広告収益も
伸びている。

さらに、サイバーエージェントの
株主総会での説明では、
すべて想定の範囲内だとか。

そんな勢いのサイバーエージェントの
AbemaTVは、コンテンツ制作料という
いわゆる番組制作費用が常にかかる。

撮影だったり、キャスティングだったり、
そして編集だったりと。

そんな常にかかる経費が、今回の
吉本の騒動により間接的にでも
圧縮される可能性がある。

収益は増えつつ、経費を
抑えることができる。
つまり、儲かるという図式だ。

意外なところに影響を見せる
吉本興業のイザコザ。
さて、今後はどうなっていくのか。

 

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