「ウォルマートが西友売却」
こんなニュースが流れてきた。
ウォルマートという企業は、
とにかく巨大。
知っている人はおさらい、
知らない人は知っておこう。
ウォルマートの企業規模
アメリカ本社の企業で、
世界最大のスーパーマーケット。
国内で言えば、イオンのような
ものだろうか。
ということで、イオンと
比較してみてみよう。
【売上高】
ウォルマート:約50兆円
イオン:約8兆4000億円
【従業員数】
ウォルマート:230万人
イオン:52万人(グループ全体)
【純利益】
ウォルマート:1兆円
イオン:245億円
イオンが小さいワケではない。
ウォルマートが巨大すぎるのだ。
世界の売上高ランキング
世界の数ある企業の中で、
ウォルマートの売上は
何位くらいなのか。
上位ベスト5を見てみよう。
第5位・・・トヨタ自動車
約28兆円
第4位・・・中国石油天然気集団
(ペトロチャイナの親会社)
約28.8兆円
第3位・・・中国石油化工集団(シノペック)
約29.3兆円
第2位・・・国家電網
約34.6兆円
第1位・・・ウォルマート
約50兆円
5位にトヨタがいるのは、
日本人としてとても誇らしいもの。
そして、2〜4位を占めたのは、
中国の国有企業。
それらを抑えての第1位に
君臨し続ける、ウォルマート。
2位との差は15兆円ほど。
この差はとても大きい。
それだけ、ウォルマートの売上は
断トツ、ということ。
さて、そんな巨大な企業が
西友を売却とは、どういうことか。
ウォルマートの戦略
ウォルマートの世界戦略として、
海外店舗を増やすために
企業買収をおこなってきた。
2005年、ウォルマートは
日本市場への進出のために
当時赤字で苦しんでいた西友を
買収・子会社化した。
にもかかわらず、総合百貨店業界の
長らく続く低迷で、黒字には
なかなかならなかった。
そして、とうとう人口減少が
続く日本市場において、今後の
魅力が無いと判断し、西友を売却する予定。
今回の売却が決定すれば、
事実上の日本からの撤退。
しかし、それ以前にも
ウォルマートでは国ごとに
見切りをつけていた。
2005年には韓国から、翌年の
2006年には、ドイツから撤退している。
日本からの撤退も、そう珍しい
話でもない。
だが、巨人から見放された
日本市場といってもいいだろう。
西友は誰のものに?
韓国やドイツで撤退が決まった際に、
展開する店舗を運営する事業を
各国の同業者へ売却している。
そして、今回の西友売却に
関しても、候補となるのは
同業者。
ただ、この百貨店業界は
依然として厳しい状況が続いている。
果たして、買う企業が出て
くるのか。
そんな折に一番候補として
名前が出たのは、楽天だった。
楽天はウォルマートとも
業務提携契約を結んでおり、
西友店舗内でも楽天が
コラボした商品が並ぶ。
楽天が買うことになれば、
楽天が推し進めるネットと
リアルの融合に有利。
ただ、楽天も携帯電話事業への
参入を表明しているなど、資金が
潤沢にあるわけではない。
数カ月後には、どこかの傘下に
収まっていそうな西友。
誰のものになるのだろうか。