「教師」という職業の残業事情が浮き彫りに。

埼玉県の教員が、県を相手に
残業代の請求を求めて提訴。

教員という職業に対しての
理解は、今現在でも浅い。

「先生が残業って・・・」と
思った方は時代の波に乗れていない。

教員の残業事情

教員・教師・先生。
呼び方はいくつかあるが、
今回は先生でいってみよう。

今回の訴えを起こしたのは、
小学校の先生。

年齢が59歳というんだから、
おそらくそれなりの地位の
人だろう。教頭か、校長か。

あと数ヶ月黙って過ごせば
公務員としての大きな退職金を
元手に安定した老後を過ごせるだろう。

そんな年齢の先生が、たかだか
240万程度の残業代の請求で
提訴したのには、それなりに理由が。

そもそも先生が残業、という認識は
未だに無いに等しい。

しかし、よくよく考えてみれば、
どの先生もブラック企業並みに
働いていることに気づく。

朝、登校する頃には既に先生はいて、
下校したあとも先生はいる。

みんなのテストを作成したり、
テストの採点をしたり。

運動会などがあれば、時間外で
その準備に追われる。

中学校ともなれば、生徒のために
部活動の顧問なんかもする。

土日に練習したり、大会などには
引率として赴く。

そういえば、家庭訪問なるものも
あった。あれは、勤務時間外だった
のだろうか・・・

いろいろ考えてみると、先生の
仕事はすこぶる多い。

先生を目指さなくて良かったな、と
思ってしまう自分がいる。

心労も並大抵ではない

仕事量もさることながら、
精神的なストレスも多い。

クラスを受け持てば、自分の
教え子が数十人といる。

いじめがあったり、喧嘩があったり。
生徒の様子に応じて、対応が必要。

生徒だけではない。
そう、流行りのモンスターペアレンツ。

文句を言う親は多い。
そして、その対応をしなければならない。

そして、少しでも問題があれば、
教育委員会に訴えるぞ、などと
脅される毎日。

まったくもって、先生という職業は
割に合わなさそう。

今になって思うが、自分のプライベートを
削ってでも導いてくれた恩師に
感謝したい。

教師の残業代は無いの?

さて、話を戻そう。
実は先生に残業代は、ある。

正しくは、残業代の規定は存在するが、
実質的に支払われることはほとんどない。

上司にあたる校長先生が
書面で勤務外の指示をした場合だ。

今までにも裁判になった例があるが、
ほとんど場合、認められていない。

それは、校長が書面で示したのは
期末テストの日程だけであり、
テスト作成を指示したものではない。

入学式などの日程を公示しただけで、
出席を指示したわけではない。

そんな馬鹿げた見解がまかりとおって
いるのが、教育現場。

授業準備なども、校長は指示していない。
部活動の顧問も、強要してはいない。

授業以外のほとんどの業務は、
先生の「自主的」なものだ、という解釈。

そりゃ、先生は怒るだろう。
今回の残業代の提訴も、個人的には
納得できるもの。

今までは、「自主的」という名の
「暗黙の残業」が常態化していた。

提訴した先生は、後世の先生に
安心してバトンを渡せない、という
強い正義感により提訴に踏み切ったという。

今日から、先生を見かけたら
「ブラック企業に勤める
サラリーマン」と思って
優しく接することにしよう。

 

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