ある記事に、「個人が行う
資産形成の選択肢に、会社を買う」
というものがあった。
そんなん高いじゃん!と思った人も
いそうだが、そうでもない。
個人によるM&Aの世界を
覗いてみよう。
個人によるM&A件数、実は伸びている
あまり馴染みのないような
世界に聞こえるが、そうでもない。
実は、個人によるM&Aの件数は
年々増加の一歩をたどる。
M&Aという言葉は、なんとなく
大企業が行うことと想像してしまう。
なので、同じことをしているが
敢えて別の言い方をすれば、
個人によるM&Aは「事業継承」だ。
つまり、小さな会社を経営している
経営者が、後継者不在のため
会社を譲渡する、というもの。
後継者不足は、実は大きな
社会問題になっている。
中小企業の数は、日本国内で
約420万社にものぼる。
そのうち、後継者不足に
悩む企業の割合は、なんと66%。
3社に2社は、後継者不足に
悩んでいるという実情がある。
中小企業をイメージしてみよう。
確かに、社長はそれなりのお歳。
残り数年で引退を考えていそうな
経営者が多い。
そして、一般論でいえば、その会社を
継ぐのは、息子だったりする。
ところが、最近の経営者の息子は、
父親の経営の大変さを目の前に
見ており、継ぐことを嫌がる。
そうなると、もうその時点で
八方塞がりになる。
配偶者は経営者と同じく年齢は高い。
娘になれば、ほとんどの場合には
経営に興味がない。
そうなれば、後継者は必然的に
第三者しかいなくなるが、そんな
簡単に会社を経営してくれる
人など、存在しない。
とにかく、会社を売りたい人が
そんな理由で増えているということだ。
会社経営は難しい?
「会社経営なんてしたことないし」
「経営者って大変そう」
そんな思いを抱く人も多いだろう。
そして、たいていの場合は、半分は
当てはまり、もう半分は外れている。
大変だというのは間違いない。
しかし、大変じゃない仕事を
探すのも難しい。
そして、「経営をしたことがない」
というのは、外れている。
例えば、家庭を持つお父さんは、
家庭を経営している。
収入と支出のバランスを考えながら、
自分のおこずかいを調整したりする。
たまに経理から叱られたりするが、
基本的には家庭というものを経営している。
家族がいない人は、自分自身を
経営している。
こちらも収入と支出を考え、
時には借金だってする。
家庭を、そして自分自身を経営する
ことと、会社を経営することは、
同じことをしているにすぎない。
なので、言い方を変えれば
会社経営なんて誰でもできる。
いざ!会社を買おう!
さて、いざ会社を買おうと思ったら、
真っ先に悩むのが資金。
貯金10万円のあなたは、その時点で
諦めていないだろうか。
家や車を買うときは平気で
ローンなどを組んで借金するのに。
会社も同じこと。買うときは、
借金をしてもいい。
新しく経営者になろうとする
人には、創業支援という国の
バックアップがあったりする。
それに、安い物件を見つける
ことができれば、買えないわけではない。
特に会社を買おうとすれば、
その後のインカムも期待できる。
いわゆる、投資物件となる。
自分で会社にどっぷりつかるのも
良し。誰かに任せるのも良し。
まぁ、自分の会社くらいは自分が
関わっていたいと思うだろうが。
物件の探し方にもいくつかある。
中小企業のM&A専門のサイトもある。
自分が知っている企業で、社長が
高齢なところを探してみるのもいい。
「社長になりたい!」と漠然とした
夢を持っていた若かりし頃、
この方法を知っていればなぁと
思う今日このごろ。