郊外型の喫茶店といえば、国内700店舗を誇る
「コメダ珈琲店」を運営するコメダHD(3543)が有名どころ。
喫茶店の市場は勢いに乗っている感がある。
業界トップのコメダ珈琲以外の喫茶店の様子を探ってみた。
珈琲喫茶店各社の状況
まずは「星乃珈琲店」。
ドトール・日レスホールデイングス(3087)が
展開する。店舗数は約180店、近年は
ロードサイド型だけでなく駅前にも進出している。
食事に力を入れており、フワフワ食感のスフレドリアや
ラザニアなど、特徴あるメニューが並ぶ。
グループ企業の「洋麺屋五右衛門」の
人気パスタなどもメニューに取り入れている。
次は「倉式珈琲店」。
急激に出店攻勢をかけている。
「サンマルクカフェ」を展開する
サンマルクホールディングス(3395)が運営。
落ち着いた店内で、外食産業大手の運営。
少し高級感を感じさせる展開をもくろんでいる様子。
次は、東海エリアや関西エリアを中心に
70店以上あり根強い人気を誇る
「珈琲屋らんぷ」(運営:株式会社らんぷ)。
フランチャイズによる展開で、
レトロで落ち着いた店内と、
自社製の自家焙煎コーヒーがウリ。
そして「元町珈琲」(運営:スイートスタイル)。
「離れ」とする空間を提供し、
日本のコーヒー文化発祥の地「港・元町」を
イメージしているとのこと。全国に41店舗ある。
こちらも食事にこだわりを見せており、
旬の素材を使った季節メニューを用意している。
先頭を走るコメダ珈琲を追随
個性的なメニューやサービスで、業界最大手の
コメダとの差別化を図る喫茶店チェーン。
喫茶店の人気が高まっている現在、
各社はさらなる出店攻勢に出るものとみられる。
団塊の世代が大量に退職したのを機に、
落ち着いた時間を過ごせる空間が人気。
ファミリーレストランには無い「空間」を
売りにしているところが多いのが特徴で、
どこまで需要を伸ばせるかが各社の見せ所。
サービスの充実にも期待
空間だけにとどまらず、サービスの競争も激化。
今や、モーニングサービス(珈琲の注文で
トーストやゆで卵が無料で付いてくる)も当たり前と
なっており、それだけのサービスでは差別化が出来ない。
消費者側からすれば、まだまだ差別化が
明確化されていない印象が大きいが、
喫茶店を利用する機会は度々訪れるので、
需要としてはあると思っていいのではないか。
どこかの珈琲店が一歩抜け出すのか。
コメダ珈琲の独走は止まらないのか。