全国で一斉に行われた
センター試験。
受けた経験のある方も
多いと思うが、その運営には
一体いくらかかっているのか。
そもそも、どこが
やっているのか。
今日はそんなお話。
センター試験をやっているところ
「どこがやってるの?」と聞かれると、
なんとなく「国じゃね?」と思ってしまう。
大きく間違ってはいない。
実際には、独立行政法人という
非営利組織「大学入試センター」
が提供している。
センター試験の実施はもちろん、
試験結果の大学への情報提供や
受験生への試験情報などの
提供なども行っている。
もちろん母体となるのは
国である文部科学省となり、
ほぼ国がやっているといって
間違っていない。
ちなみに受験生が支払う
受験料(正式には検定料)は
2教科以下で12,000円、3教科以上で18,000円。
受験者数は今年で575,967人と
なっており、検定料を平均15,000円で
計算すると、57万×15,000円で
85億程度となる。
実際の運営費
実際の運営費詳細は公表されている。
少し詳しく見てみよう。
※平成28年度決算報告書より抜粋
●収入・・・116億7,500万円
(内訳)
検定料収入・・・102億5,000万円(87.8%)
成績提供手数料収入・・・8億9,000万円(7.62%)
成績通知手数料収入・・・3億4,300万円(2.94%)
政府受託研究収入・・・300万円(0.02%)
大学改革推進等補助金収益・・・1億3,900万円(1.19%)
などなど。
実際の支出に関しては、
受験生の数により多少の増減は
あるものの、概ね収入の通り。
つまり、100億円程度の事業、
ということになる。
収入を使い切るという、
通常の会社としてはあり得ない
まさにお国の機関、ということ。
補助金も1億ちょっと入っている。
イメージ的にはもっと税金が
使われていると思ったが、
そうでもないらしい。
過去には事業仕分けの対象にも
民主党が政権を握った際に
行われた事業仕分けのときに、
税金についてメスが入った。
ちなみに平成22年くらいの話で、
当時の国の「運営費交付金」として
8,000万円ほど入っていたものを指摘。
交付金に頼らない独自の運営を
目指す、として事業仕分けは終了。
ここで疑問が。
28年度の決算には、交付金の
名目は無かったが、その代わりに
補助金という名目が。
しかも、金額1.35億円と、
当時指摘された8,000万円よりも
額が上がっている。
事業仕分けで指摘され、
国民に公になってしまった
交付金はカット。
そして形を変えて
別の名目として国のお金が入り、
あろうことか額が増えている。
まぁ、1億程度と国家予算に
比べれば大した額ではないが、
役人のやりそうなことである。
とはいうものの、国の機関なだけに
情報は公開され、一応は公の立場。
多少の疑問符がつくような決算でも
今では文句を言う人も少ない。
そして、公共性の高い事業で
あるだけに、なおさら文句は出にくい。
毎年のことなので、国民の意識も
麻痺をしている感じすらある。
というか、毎年このセンター試験では
大雪による様々な影響が報道されている。
時期を変えろよ、という文句は出ている
っぽいが、お国の機関なだけに
大きな様変わりは望めない。
とにかく受験生の皆さん、
本当にお疲れ様でした。
大丈夫、来年もあるから・・・。