あるニュース記事で、現在の経済水準が
既にリーマンショック時の状況に
あると書かれていた。
どういうことか。
そして、今後の見方は?
経済指標の悪化
ニュース記事で出ていた内容は、
ある経済指標の悪化だ。
それは、IMF、国際通貨基金という
機関が出している世界経済の
見通しの指標。
つまり、世界経済が上向いている
度合いを数字にしたもの。
その数字が、悪化している。
具体的には、3%を切ろうとしている。
マイナスではないので成長は
しているということ。
にもかかわらず危機的な
状況とはどういうことか。
この経済成長率をどのように
見るかは、様々な学者によって異なる。
だが、下がっているという
現実は変わらず、つまりは
景気が現在と比べて後退
している事を示している。
景気後退、つまりは景気の悪化。
これは、数字にも現れるほど
確かなことである。
問題は、どのような影響が、
どの程度でてくるかということだ。
影響の内容は?
景気悪化により真っ先に
影響が出てくるのは、
やはり株価の下落だろう。
個別銘柄ではなく、全体的な下落。
日本で言えば、日経平均株価などの
下落に繋がる。
だが、今のところの株価は、
大きな下落局面を見せていない。
アメリカの株価が史上最高値を
更新するなど、逆に上昇を続けている。
では、経済の悪化と株価は
連動しないのか。
そんなはずはない。
経済を数値化するのに
株価は表裏一体。
なので、今の株価の上昇が
おかしいと思うべきだろう。
実際、多くの学者は株価の
大きな下落に警鐘を鳴らしている。
影響の度合いは?
さて、今現在はそこまで大きな
下落を見せていない株価なので、
イメージはしにくい。
なので、仮に下落局面が
始まったと仮定した場合、
どの程度まで可能性があるかを見てみよう。
比べるのは、リーマン
ショック時の経済成長率。
あの頃は市場に大きな影響を与えた。
様々な業種が打撃を受けた。
そんな中で、あの頃の経済成長率は、
3%ちょうどくらい。
そう、世界経済の成長率だけを
見れば、リーマン・ショック時の
成長率と同様の数字まで下がっている。
だが、この数字をそのまま鵜呑みに
していいわけではない。
あくまで世界全体の数値であり、
デモが続くフランスや国内規制の
呪縛から解き放たれないドイツなどの
環境の悪化している国も入っている。
日本だけで見れば、IMFは19年、20年も
成長率が上昇する予測を出している。
では、株価もそこまで下がらない
んじゃない?と思う方もいるだろう。
気にして欲しいのは、日本の株価は
アメリカの株価に引っ張られるということ。
なので、アメリカの成長率は
どうなのかをみるべき。
そして、アメリカの成長率は2.5%と、
据え置きの数字が発表されている。
結論は、大きく見れば下げ基調だが、
アメリカ・日本に限ってみれば
そこまで大きなリスクは見えてない、
ということになる。
なので、現在では株価が下落局面に
突入していないのだろう。
そして、今後も大きな下落局面に
入る兆しもあまりない。
ただし、成長率が上昇している
わけではないので、大きな上昇も
見込めるわけではないことも
追加しておこう。
あくまで、今の状況が続くことが
前提の話にはなるが。
さて、大きな目線で経済を読むと、
あなたの判断は上昇か、下落か。