日本電産が独の減速機メーカーを買収。減速機ってなに?

日本電産が、独の減速機メーカーを
買収。今日はこの記事から。

日本電産は、M&Aを主体に
業績を伸ばしている代表格。

そんな会社が次の買収先として
選んだのが減速機メーカー。
というか、減速機って何?

日本電産とは

名前は聞いたことがあるだろう。
日本で古くから存在する、
歴史ある企業と言っていいだろう。

京都に本社を置く電気部品製造会社で、
特に減速機のシェアは世界の6割を超える。

減速機・・・。
まぁ、この話は後ほど。

日本電産と聞いて、証券マンや
経済人の誰もが思い浮かべるのが、
企業買収ことM&A。

数多くの企業がM&Aを展開し
業績を上げている。

その中でも、日本電産が仕掛ける
M&Aは、実に華麗で現実的。

一般的に、M&Aをした後は
買収した企業の収益によって
成功か失敗か、とされる。

企業を買収したはいいが、
その後買収企業の収益が
悪化し、結果的に大きな損失と
なっている例はやまほどある。

東芝の大問題も、このM&Aが
始まりだ。

アメリカの原発大手、ウェンチングハウスを
買収し、買収後の同社の業績は
悪化の一途をたどった。

結果、損失となったわけだが、
東芝はこの損失を隠していたので
大問題にまで発展したのだ。

それほど企業買収は難しいと
されているが、日本電産の
企業買収の成功率は高い。

しかも、創業から数えて
今回の買収で60社目。

いわゆる、M&Aのプロ。
なんとなくだがかっこいい。

今回の買収は減速機狙い

60社目となる買収は、
独の減速機メーカー。

日本電産の子会社である
日本電産シンポが手がける
減速機の事業を拡大することが
目的と推測される。

自社で地道に生産能力を上げ、
販売先を増やしてシェアを拡大
するよりも、効率的。

減速機の市場は拡大傾向にあり、
実に理にかなった買収といえる。

さて、この減速機。
その名の通り、速度を減らす機械。

一般に馴染みのない機械の名前。
これが何に使われているか、
ちょっとご紹介しておこう。

まず思い浮かべていただきたいのが、
モーターと呼ばれるもの。

まぁ、簡単に言えば、
グルグル回るもの。

世の中、グルグル回っているものが
周囲に多く存在する。

扇風機や車のタイヤ、自販機の
モーターや、電子レンジの中の皿。

それらは、モーターがついている。
モーターが動力となって、回っている。

しかし、モーターの勢いは、実は
結構な速さがある。

この早すぎる回転を抑える
働きをするのが、減速機。

減速機がないと、扇風機は
「弱」が出来ない。

車のタイヤは空回りしつづけ、
自販機のモーターは回転のしすぎで
焼け付くことになる。

電子レンジの皿は、高速回転され
食材が飛び散る惨劇となる。

そんな早すぎるモーターの
回転を遅くし、日常でも
利用出来るようにするのが減速機。

モーターなどと一体となって
使用される部品である。

昔から使われている部品だが、
最近では産業用ロボットなどに
使われることで需要を伸ばしている。

減速機市場概要

減速機の世界のシェア、実は
日本が約8割を占めている。

日本企業の代表的な
減速機メーカーは、
ナブテスコという上場会社。

世界シェアでも6割を超える、
まさに世界の機械の、縁の下の
力持ちという感じ。

世界シェア2位も、日本の企業。
ハーモニックドライブシステムという
企業で、JASDAQに上場している。

世界シェア3位も日本企業。
住友系の企業で、住友重機械工業。

かつては日本企業だけで
世界の減速機の9割を占めていた。

最近では中国企業などの進出で
若干のシェアは奪われ始めて
いるものの、依然と高いシェアがある。

日本電産シンポは、シェアは
そこまで大きくはない。

しかし、今回の買収の結果に
よっては、上位に食い込む可能性もある。

あまり知られていない部品、減速機。
そのメーカーなども、投資対象として
見てみるのも面白い。

 

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