今や当たり前のように
使われているLINE。
市民権を得たといっても
過言ではない気がするが、
そのLINEの業績が思わしくない。
この決算発表の内容を
どう見るべきだろうか。
決算発表の概要
そもそも話をおさらいしておこう。
上場企業は、4半期ごとに
業績の発表をする。
4半期とは、3ヶ月に1回。
これは、上場企業は義務。
そして、昨日発表された内容は
4-6月期の第2四半期。
第2クウォーターなどとも
呼ばれたりする。
たった3ヶ月分の業績だが、
その推移を見ることで1年間の
業績を予測したりする。
我々一般人に向けて、
いわゆる投資家のための
情報開示制度。
問題は、その内容の見方だ。
少し解説しておこう。
細かい数字が並ぶが、特に
注意すべき数字は、「売上高」
「経常利益」「純利益」の3つ。
今回の発表では、経常利益ではなく
営業利益が使われた。
まぁ、細かいことは置いておこう。
そして、LINEの第2四半期の数字は、
良くない数字が並んだ。
減収減益
3ヶ月に1回の内容なので、
なかなか比較しづらい。
LINEは、第1四半期の数字も含めた
1〜6月期の累計の数字を発表。
そして、ほとんどの場合は
「前年同期比」という言葉が使われる。
LINEが発表した
前年同期比の数字は以下の通り。
売上高・・・993億円(前年同期比26.3%増)
営業利益・・・103億円(同44.6%減)
最終利益・・・29億円(同71.7%減)
いわゆる「大幅な減益」となった。
この数字だけを見ると、業績は
急降下といえる。
普通の企業でこの内容なら、
一般的に見て「アブナイ」
と判断されるような急降下。
様々な考察がニュースに
なっているが、原因は
前向きな投資にあるという。
先行投資ならOK?
今後の成長に向けての先行投資
なら、特に気にする必要はない。
先行投資が実を結べば、
業績は良くなるので。
だが、今回のLINEの発表は、
先行投資が関係ない、現在の
売上高まで減っている。
いわゆる、減収。
これは、見逃せない。
現状の主力となる収益は
広告事業。
この広告事業に関してだけ
いえば、前年同期比でプラス。
なーんだ、問題ないじゃん、
と思ったが、それでも減収は
気になるところ。
どうも、日本国内ではなく
海外での利用者数などが
減った様子だ。
今まではうなぎのぼりで利用者数が
増えていたので、利用者数減は
やはり気になるところ。
利用者拡大に歯止めがかかり、
つられて収益も歯止めがかかった。
LINEの戦略は、利用者数の増加から
客単価のアップに移っている。
特に最近では決済事業などに
力を入れている。LINEペイなど。
この戦略がうまくいけば
今後の業績拡大は見込める。
難しい決算発表の中身だが、
新しい企業である分、通常の
決算発表の見方とは異なる。
既存事業の継続では業績は頭打ち。
新事業の成功がカギを握る。
期待して投資するのもいいかも。
最終的な投資判断は自己責任で。