今日は別サイトの記事より。
金融庁長官が、「今の金融商品、特に
投資信託は顧客本位の商品になってませんよ」
という発言があったという話。
参考記事
https://zuuonline.com/archives/149343
販売者本位の投資信託とは?
投資信託の多くは、販売用資料が存在し、
今までの運用成績が表示されていたりする。
しかしながら、その運用成績は
様々な手数料が引かれる前のものだということ。
記事の中で大きく紹介されているものは、
「販売手数料」と「信託報酬」。
販売手数料とは、販売している銀行や証券会社に
買い付け時に徴収される手数料。
日本の投資信託では、資産残高の上位10投信で
平均3.1%とのこと。
そしてもうひとつの「信託報酬」。
普段は目に見えるものではなく、
運用成果から自動的に引かれるもの。
これは、平均で1.5%取られているという。
つまり、単純に考えれば
1年間で4.6%以上の運用益がでなければ
マイナス収支になるということ。
にもかかわらず、この事実が一般的に
よく知られていない。
販売用の資料などの運用成績などを表示させる
チャートなどには、この手数料を入れていない
「手数料控除前」の数字で示されている場合が
多いという。
(記事より抜粋)多くの投資信託がマイナス運用?
(記事より抜粋)
「10年以上存続している日本の株式アクティブ型投信
281本の過去10年間の平均リターンは信託報酬控除後で
年率1.4%であり、全体の約三分の一が信託報酬後の
リターンがマイナスとなっていました。」
個人的にはかなりビックリな話。
証券業界にいた私でさえ、ここまでとは
思ってもみなかった。
さらに続けて、こうも書いてある。
(記事より抜粋)
「ちなみに、この10年間で日経平均株価は
年率約3%上昇しており、インデックス投信が
一般的にアクティブ型投信に比べ
リターンが高いとのマルキールとエリスの
主張は、日本株投信についても当てはまる
ように思えます。」
※マルキールとは、バートン・マルキールのことで
アメリカの金融教育課程の大学教授で、著書などもある人
※エリスとは、チャールズ・エリスのことで、
証券業協会会長なども歴任した偉い人
つまり、株式型の投資信託を保有するよりも
インデックス投信を保有した方が儲かってますよ、
ということ。
私自身も株式型投資信託を販売していた側なので、
この内容には少し胸が痛い。
なぜこんなことになってるの?
現在の投資信託運用会社(投資信託を
作っている会社)のほとんどが、
販売する会社の関係会社のことが多い。
関係する会社の利益を優先し、
製造する会社はより販売しやすい資料を
作成する。
販売会社も、販売を優先するために
余計なことは言わない。
この関係が、今の状況を作り上げて
いるのではないかという。
投資家の金融知識がモノをいう時代に
残念ながら、現在の状況が打破される可能性は低い。
ならばどうするか。
投資家自身が正しい金融知識を持ち、
プロの金融屋に対抗するしかない。
本サイトが、その一助になればと思う。