日本を代表する企業、トヨタ自動車。
決算発表が行われ、過去最高の
2.5兆円もの営業利益を発表。
そんなニュースが飛び交うが、
今の時期は決算発表シーズン。
なぜ今なの?
そもそも、決算発表ってなに?
今日はそんな疑問から。
決算発表とは
文字通りで言えば、決算を発表すること。
実は、分かってそうで知らない
人も多い、この言葉。
「決算セール」や、「決算期」など
なんとなくお祭り的な雰囲気すらある。
会社の決算のことでしょ?
そんなの知ってるよ!
と思った方にクイズです。
なぜ、決算セールなどの大売り出しが
あるのでしょうか。
なぜ、決算期とは3月を指す
ことが多いのでしょうか。
二つとも答えられた方は、
それなりに知識がある方だ。
まず、決算セールなどが多い理由は、
会社の売上を出来るだけ多くして、
会社の成績表である書類を
良く見せたいからだ。
特に上場企業の場合には、
株主や取引先銀行などに
「好調でっせ!」と言いたいのだ。
もうひとつ、決算期が
3月を指すことが多いのは、
決算月を3月にしている企業が
圧倒的に多いから。
決算とは、会社の成績表
会社の一定期間の成績を
計算したものが決算書類と呼ばれる。
決算には「四半期決算」や
「本決算」などの種類がある。
会社は、年に一回、区切りを
つけなければならない。
その区切りとなる月は、企業が
自由に決定することが出来る。
3月決算の企業は、上場企業の
約75%にものぼる。
国や地方公共団体の会計年度が
4月1日から、という場合が多く、
それに合わせているからという。
税制の変更も4月1日から、という
場合が多いので、都合がいいらしい。
しかし、上場企業という枠組みを
外して、全国の中小企業も含めて
みると、全体の20%程度となる。
大企業だから3月が多い、
ということは知っておこう。
決算発表の見方
株などの投資を行う場合は、
企業の決算発表は大事なイベント。
実際の決算発表は、企業の代表者や
経営陣の誰かが、メディアや
株主向けに行う。
1年間の売上や営業利益・
経常利益などを発表する。
中身を分析するにはある程度の
経理知識を身につけておかないと
わかりずらい。
多くの数字が公表される中で、
注目すべき点を挙げておこう。
「売上」と「経常利益」。
この二つに関しては、注目だ。
そして、「前年比」という
キーワードも覚えておこう。
売上や経常利益が前年に比べて
どのくらい伸びたか、という
点を重点的に見る。
前年比で25%増、という言い方を
していれば、1億円だった経常利益が
1.25億円になった、ということ。
中には前年比3倍、などと
表現される企業も。
自分が保有する銘柄が
前年に比べて大きく利益などを
伸ばしていることが分かれば、
そのまま保有し続けて問題ない。
ところが、前年同期比で◯◯%減、
などの表現になっている場合には要注意。
特別な理由で今期だけ落ち込んだのか、
それとも特別な理由もなく
落ち込んだのか。
特別な理由もなく落ち込んでいる場合は、
企業の成長力が失われたと判断し、
株を売却してしまうという選択肢も。
決算ニュースなどでチェックしよう。
決算と株価の動き
理論的に言えば、成長する
企業の株価は上昇する。
にも関わらず、決算発表で
好業績を発表した企業の株価が
急落する場合も多い。
これは、市場予想という事前の
予想で「この企業はこのくらい
伸びるだろう」と言われている場合。
決算を先回りして株が買われていたりする。
そして、決算発表で数字が公表され、
市場の予想を下回る、もしくは
予想通りの場合には株が売られたりする。
逆の場合も多い。
決算で大きく業績を下げた発表を
行った企業の株価が上昇する場合も。
これも、市場の予想に比べて
そこまで悪くなかった、もしくは
市場予想どおりなので、悪材料が
出尽くした場合に上昇に転じることも。
この辺の株価の動きに関しては、
ある程度の株の経験がないと
分かりにくいところ。
短期で株を売買する方は、
気をつけておかなければならない。
ただし、長期で投資をする場合には、
あくまで一過性のものと判断しよう。
基本は業績が伸びれば株価は
上昇していくので、決算発表で
株価が下がっても気にすることはない。
この辺が理解できるようになれば、
株式投資を自信をもってできる
ようになる。
ちょっと難しく感じる内容
かもしれないが、大事なところ
なので、是非勉強しておこう。