時代の流れ。とうとう電力会社の社名から「電力」が無くなる?

中部電力が社名の変更を
検討していることが記事に。

電力だけに頼らない経営を
目指しており、総合エネルギー
の会社になるという覚悟か。

最新の電力会社の状況も
ついでに確認しておこう。

電力会社の背景

一言で「電力会社」といえば、
地域の電力会社を指す。

皆さんがお住まいの地域の
電力会社は?と聞かれれば、
ほとんどの方が答えれるはず。

そして、今までは電力会社に
文句を言うことが出来なかった。

電気はインフラで、供給を
止められると生活に支障をきたす。

電気料金がいくらであっても、
対応がどれだけ悪くても、
電力会社を選ぶことは出来なかった。

いわゆる「既得権益」を持つ
企業ということ。

故に、電力会社の企業としての
信用力は高く、単独で債権を
発行できるほど。

「電力債」と呼ばれる債権は、
銀行の金利よりも高いので
金融の世界ではしばしば人気を集めていた。

私自身も電力会社の人間と
仕事をした経験があるが、
まぁ公務員のようなもの。

リスクは一切とらず、現状の
既得権益から成る収益で十分に
食っていける状態だった。

ところが、近年の電力自由化で
消費者側はどこから電力を
買うのかを選べるようになった。

今までの既得権益にメスが入った
格好だが、それでも電力会社に
とってはそこまでの懸念はなかった。

というのも、送電分離というもの、
いわゆる「消費者と直接契約をする企業」と
「消費者に電気を送る企業」が分かれる。

契約自体は自由化によりどこで
契約をしても構わないが、結局は
電力会社から電気が供給される。

電力会社にとっては、多少の
利益の減少はあるものの、電気を
送るという事業に関しては未だ
競合がおらず、独占のまま。

つまり、電気の卸売に徹することで
十分な収益はまだまだ確保できる
状況にあるということだ。

電力会社の株価など

全国に電力会社と呼ばれる
企業は全部で10社。

北海道電力、東北電力、東京電力、
中部電力、北陸電力、関西電力、
中国電力、九州電力、四国電力、
そして沖縄電力。

これらの会社はすべて東証1部に
上場している。

東京電力は原発絡みの問題が
発生しているので、直近でも
株価は500円程度まで下落。

とはいうものの、一番の電力
供給量を誇るのも東京電力だ。

売上は5兆円を超え、経常利益でも
原発廃炉費用があるにもかかわらず
2500億円程度でている。

2位と3位は肉薄しているが、
中部電力、関西電力と続く。

3位の中部電力でも売上は
3兆円弱と、企業としては
巨大企業となる。

電力会社各社は、安定した経営と
インフラ提供事業者として、ネット
回線の提供を行う会社も多い。

繰り返しになるが、既得権益を
認められた「公務員」のようなもの。

安定した投資先としては
今後も存在し続けるだろう。

とうとう社名が変わる?

記事では、中部電力が社名から
「電力」の名称を外す可能性が
検討されているとのこと。

直接収益に影響があるとは
言えないが、誰もが知る名称で、
歴史もそれなりに長い。

そんな、企業の名称自体にブランド力
があるにもかかわらず、社名変更を
検討しているとは、一体どういうことだろうか。

それは、電力自由化やその後の
送電部分にも自由化が認められて
くる背景で、今までの既得権益が
崩れてきたから。

将来的には、今のままでは企業として
立ち行かなくなるという危惧から、
新事業に参画していた。

電力供給以外のサービスを提供したり、
自社の範囲外での電気契約の獲得など。

そんな中で、電力会社は単に電力を
供給する会社から、エネルギーという
ざくっとしたくくりでサービス提供を
はじめている。

エネルギー総合企業といった感じで、
電力以外の新エネルギー分野にも
注力をしているという。

業界の背景と、企業としての
戦略の結果だが、○○電力という
名称が無くなる方向性。

歴史は大きく変わり、
株価も新局面を迎えるか。

 

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