応用:会社の資金が足りない!?会社が資金を調達するために知っておくべき3つの増資方法。

まずは株式会社を知っておこう

株を買うということは、
株式会社の株主になるということです。

株主になるということは、その会社の
オーナーの1人になるということでしたね。

今回は、どのように株式会社が誕生するか、
ということと、会社に必要な資金調達の方法について
学習していきます。

株投資をするなら、ぜひ知っておきたい
知識ですので覚えておきましょう。

株式会社を作るには

あなたが会社を設立することにしたと仮定します。
様々な種類の会社がありますが、「株式会社を作ろう!」
と思ったとします。では、株式会社の設立には
何を用意して、どんなことをすればいいのでしょうか。

株式会社を作るために必要な手順

株式会社設立に必要なのは、
大きく分けて次の6つです。
(細かく言えばもっとありますが…)

  1. 資本金を準備する
  2. 株券を発行する
  3. 1株あたりの価格を決める
  4. 取締役を決める
  5. 決算期を決める
  6. 登記の申請をする

では、1つずつ見ていきましょう。

1:資本金を準備する

会社を作った、つまり人間でいうところの出生届は、
法人では「登記(とうき)」という
国への登録が必要になります。

登記をするためには、
資本金と呼ばれるお金を
準備する必要があります。

資本金とは、会社スタート時の
運転資金のことです。

資本金が多ければ多いほど、
銀行から借りなくても当面の運転資金は確保できます。

今は資本金1円でも設立できますが、
ひと昔前までは1,000万円以上の資本金が必要でした。

資本金は株式会社のオーナーである
社長が全て準備しなければ設立できないのか、
といえば答えはNOです。

株式会社の場合、
資本金は誰が出しても大丈夫なのです。

オーナー自身で用意してもいいですし、
他の人から集めても問題ありません。

ちなみに、資本金とは別に、
オフィスを契約したり、
会社用のハンコを作ったりと
創立費や開業費として
5万円〜20万円程度必要になります。

2:株券を発行する

株式会社を設立すると、「株券」を
発行する必要があります。

※昔は株券は紙でしたが、
今は電子化されています。

例えば、あなたが資本金1,000万円で
株式会社を設立したとします。

この1,000万円のうち、
友人のAさんが50万円を出してくれました。

この時、あなたは、「資本金1,000万円のうち
50万円はAさんが出してくれました」という株券を
Aさんに渡さなければなりません。

Aさんは、この株券を持っていることで
Aさんがあなたの会社の資本金のうち、
50万円を払ったことの証明になります。

3:1株の価格の決定

次に、会社が発行する株券の金額(価値)を決めます。

一般的に、1株を5万円とする会社がほとんどです。

あなたの会社は資本金1,000万円なので
あなたの会社が持っている株券の数は、

資本金=1,000万円=1株5万円×200株

になります。

このうち、50万円を出資してくれたAさんには
10株分が渡されることになります。

Aさんが出資してくれた金額=50万円=1株5万円×10株

つまり、Aさんは単に「50万円出資してくれた」証として
株券を持っているのではなく、
その株券は50万円分=10株分の価値があるということです。

また、Aさんは「50万円相当の株を10株持っている」ことに加え、
株主としての権利も持てることになります。

資本金として出資したお金の割合=株主としての権利を持てる比率

Aさんが出資した50万円は、資本金1,000万円の5%です。
あなたの会社が持っている200株のうちの5%、
つまり10株分の権利を持つことになります。

4:取締役を決める

次に、会社法という法律で決められた人数の
取締役や監査役を選ばなければいけません。

昔は、3人以上の取締役が必要でしたが、
今は、会社法の改正によって1人でもOKになりました。

会社設立のハードルが昔に比べて
下がったということですね。

5:決算期を決める

会社は、1年間の成績(売上や利益)を報告し、
その金額に基づいて法人税という税金を
国に納めなければなりません。

1年の区切りを何月にするか、
それが決算期になります。

家電量販店など、「決算バーゲン!」という
キャンペーンをしていますよね。

決算期(その会社の1年の区切り月)なので、
節税や在庫整理のために、安くしてでも
売りたいからなのです。

そして、決算期に作られる書類を「決算書類」といいます。

銀行などでの融資を受ける場合や、
会社の信用性を提示する場合に必要な書類です。

簡単にいうと、決算書類は
会社の通知簿のようなものです。

成績が悪い=業績がよろしくない会社には
銀行としてはお金を貸しても返ってこないかもしれない
という不安材料になりますから…。

6:登記を申請する

(他にもありますが)大まかには1〜5までを
法務局に申請すれば、
晴れて法人として認められます。

いよいよ株式会社の経営者として事業開始!あなたの仕事は何?

さて、あなたは無事株式会社を立ち上げ、
これから頑張って事業を開始し、
売上を上げていくことと思います。

順風満帆なら言うことなしですが、
想定外の出来事は必ず起こります。

お客さんや取引相手がいなければ、
会社の資金はみるみる減っていきます。

さて、そんな時にこそ経営者の出番です。
何をしたらいいと思いますか?

ズバリ!
資金調達です。

会社の運転資金を調達するには?

会社を経営するうえで、
マネーの知識は必須です。

会社の運転資金を調達するには、
銀行で融資を受けるのが一般的です。

ですが、ここはマネヤック。
マネーの常識アカデミーなので、
別の資金調達方法を考えることにします。

新しく発行した株を買ってもらうという方法

資本金を準備し、1株の値段を決めれば、
あなたの会社の株数を計算することができる、
というお話をしました。

資本金=1,000万円=1株5万円×200株

資本金が1,000万円で、1株の値段を5万円に設定すれば、
あなたの会社は200株を持っていることになります。

会社は、運転資金を調達するために、
新たに発行することができます。

例えば、1株5万円の株を100株新たに発行し、
それらの株すべてを、誰かに買ってもらえば、
合計500万円のお金が会社に入ることになります。

この500万円は、会社の経理上は「資本金」になります。
なので、あなたの会社の資本金は、

資本金=1,000万円+500万円=1,500万円

に増えました。
このように、資本金を増やすことを
増資(ぞうし)といいます。

今、あなたの会社で発行した株数は、

設立当初の200株+追加発行した100株=300株

に増えました。

第三者割当増資(だいさんしゃわりあてぞうし)

でも、新しく株を発行したからといって、
買ってくれる人がいなければ
増資はできませんよね。

あなたは、新しく発行した株を
買ってくれる人を探す、
ということをしなければなりません。

もし、あなたの会社が将来的に
上場する予定なのであれば、
あなたの会社の未来に期待できる、
と判断してくれた人なら
買ってくれるかもしれません。

そうやって、すでにあなたの会社の株主に
なっている人たちに対して
「もう少し買ってもらえませんか?」とか、

知り合いに「出資してもらえませんか?」と
お願いしてまわることになります。

このようにしてお金を集め、
資本金を増やすことを、
第三者割当増資(だいさんしゃわりあてぞうし)」と
いいます。

社長であるあなた以外の第三者に買ってもらうために
株を新しく発行することです。

会社の経理上、第三者割当増資されたお金は
会社の資本金になり、返す必要がありません。

銀行から同じ金額の500万円を借りてしまうと、
会社の経理上、「借入金」になるので
お詫び代の利子を付けて返さなければいけません。

ですから、会社としては
銀行からお金を借りずに、できるだけ
第三者割当増資させたいのです。

もっと資金が必要に!そんな時の選択肢が上場

会社が大きくなると、それに比例して
必要な資金もどんどん増えていきます。

第三者割当増資では
足りない!ということも出てきます。

そんな時の選択肢として
「上場する」という道もあります。

もし上場することができたら、
あなたの会社の株を多くの投資家たちに
買ってもらえるようになります。

そうなると、一度に多くの資金を
集めることができますし、
しかもそのお金も第三者割当増資と同じで
返さなくてもいい資金になります。

まとめ

いかがでしたか?
今回は、株式会社の仕組みについて学習しました。

株式会社が設立され、
その会社が上場して初めてその会社の株を
購入することができるようになります。

株式会社がどのように
運転資金を集めているかについても
理解しておくことが大切です。

株式会社とは…
  1. 株式会社の資本金は誰がだしてもOK。
  2. 株式会社を設立すると、「株券」を発行する必要がある。
  3. 資本金として出資したお金の割合=株主としての権利を持てる比率
  4. 第三者割当増資は、第三者に買ってもらう株を新しく発行すること。
  5. 第三者割当増資や上場後に買ってもらった株で得た資金は返す必要がない。
  6. 上場すると、投資家たちも株を買えるので、もっと資金を増やすことができる。
 

こんな記事も読まれています

人気の学習カリキュラム

教えて編集長!投資に関する疑問にお答えします
  • 無料会員受付中入会費ゼロ年会費ゼロいますぐ登録
  • 12ヶ月ベーシック会員なら9800円で1960円OFF

マネヤックセミナー情報はこちら

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です