チラホラと株式のニュースで
登場するSQという言葉。
あまり聞きなれないかもしれないが、
実は株式相場において結構大事な出来事。
言葉の意味と、
その仕組みを知っておこう。
SQとは?
日本語で言えば、特別清算指数。
これまた聞いたことがないと
いう方も多いかもしれない。
英語でいうと、
Special Quotationの略。
ちょっと難しくなるが、この言葉の
意味を理解するには、先物という
取引の仕組みを知る必要がある。
先物取引、それは少し先の未来の
株価を予想して投資するもの。
例えば、今現在の日経平均株価が
20000円だったとする。
1ヶ月後の日経平均株価が
22000まで上昇すると予測する。
そんな時に、1ヶ月後に21000円
という予想の数字を買う。
この指数を買っておけば
1ヶ月後には21000円で
日経平均株価が買える。
すると、当初の予測通り22000円まで
上昇していれば、その時の日経平均よりも
安く買えるので、すぐに売れば1000円の
儲けが確定する。
逆に、日経平均株価が19000円にまで
下落すれば、買った21000から見ると損失が確定。
うーん、説明しにくい…
まあ、少し先の価格を
売買するもの、と覚えておこう。
そんな先物だが、当然ながら
決済の期限が決まっている。
決まっていなければ、ずっと
保有し続けて上がるのを待てばいいのだが。
期限が決まっているので、
損してようが無理矢理にでも
決済しなければならない。
その決済期限が毎月金曜日と
決まっている。
その決済日に算出される数字を、
特別清算指数と呼ぶ。
通常は毎月存在するが、
3ヶ月に1回、色々と重なる日がある。
これが、メジャーSQ。
色々とは、先物やオプション
というデリバティブ取引の種類を指す。
どんどん難しくなっていくが…
とにかく、たくさんの種類の
取引が一斉に決済されるという日なのだ。
一斉に取引されれば、値動きも
荒いものになる。
上がるか下がるかは別として。
なので、様々な投資家はこの日を嫌う。
値動きが荒く一瞬なので、リスクが大きいからだ。
SQを挟む投資
とにかく値動きの荒い1日に
なる可能性が高い日、と覚えておこう。
そして、上述した通り
投資家はこのリスクを嫌う傾向にある。
なので、SQの日、特に
メジャーSQの日は株式を
保有していたくない。
メジャーSQまでにポジション解消の
売りがかさみ、投資家の動きは乏しくなる。
つまり、株式相場の売買高が
減ることになり、結果
上値が重い展開となる。
逆に言えば下がる傾向に
ある時期なので、仕込み
どころとも言えるが。
そして、当日を迎える。
ここからが問題だ。
大方の予想通り荒れた展開となり、
日経平均株価などが大きく下げると、
投資家心理も冷え込み、
その後の相場に悪影響となる。
逆に、値動きが荒いが大きく値を
上げて終われば、投資家の投資意欲を
掻き立て、その後の相場も活発になる。
さて、問題は大きく荒れなかったとき。
多くの決済が行われたにもかかわらず
値が動かないということは、
上がると思っていた人と
下がると思っていた人が同等ということ。
こうなってくると、
相場全体の方向感が定まらず、
迷走入り。
上がったり下がったりを
繰り返すボックス相場が
まだ続くことになるだろう。
つまり、今後の株式相場の
占いのようなもの。
投資家としては、この日の値動きは
特に注意して見て、その分析を行うことが重要だ。
この知識って必要?
ここまで説明しておいてなんだが、
この知識が必要かどうかは、
投資スタンスによって変わる。
もちろん、知らないよりも
知っておいた方がいいし、
知らなくても投資は出来る。
ただ、少しでも勝率を上げるためには、
株式相場の仕組みを理解することが
必要なので、やはり知っておくべきだろう。
では、この知識が知らなくてもいい人、
というかあまり関係のない
投資スタンスはどんな人か。
それは、長期保有をする人。
長期で株を保有する方は、
ある企業の将来性を、買っている。
一時の上がり下がりなどは
特に関係がない。基本はホールド、
つまり保有し続けるのだから。
まあ、関係ないと言っても
相場が大きく動けば不安にもなるだろう。
今日の相場はどんな理由で
動いたのか、を知っていれば、
むやみに心配する必要はない。
繰り返しになるが、SQは
株式相場の大きな動きを
読むには必要な知識。
今日は簡単にしか触れてないが、
本格的に理解出来るなら是非理解しておこう。