先日からニュースになっている
Youtuberの「売り抜け」。
VALUと呼ばれる個人株式の
ような仕組みの中で起こった。
法規制の及ばない、新しい仕組み
なだけに、善悪の判断は難しい。
それよりもこのVALU自体が
どうなるのかが気になる。
ちょっと仕組みを知っておこう。
株式市場の個人版?
株式会社VALUが提供するサービス。
株式市場と似たような仕組みで、
対象は「個人」。
株式市場でいう新規上場のように、
個人が自分を売り出す流れ。
取引は仮想通貨であるビットコインを
使用するという。
サービスを提供し始めてから
1年も経過していない、
真新しいサービスといえよう。
しかも、ホリエモンが経営に
関わっているといい、
話題には事欠かない。
にもかかわらず更に話題を
さらったのが、ニュースでも
話題の「売り抜け」。
これは、人気Youtuberであるヒカルが
自身をVALUで公開し、価格が上昇した
ところですべて売却したという出来事。
株式市場を知る人であれば
ピンとくるかもしれないが、
株式市場では上場企業自身の
公開後の株式売却には制限がかかる。
ロックアップ条項と呼ばれるもの。
インサイダー取引防止の観点。
VALUは株式市場ではないため、
法的にはセーフ。
しかし、株式市場と同様の仕組み
ということを勘案すれば、倫理的には
アウト。
そのような背景もあり、
当事者となったYoutuberヒカルは
自身が売却したVAの買い戻しを
発表している。
未成熟だが革新的
個人的な意見だが、株式市場の
仕組みをそのまま個人価値として
売買できるというサービスは、類を見ない。
今までにない革新的な
サービスといえる。
ただし、法整備も追いつかず、
市場参加者も少ないので、
未成熟といえる。
おそらく現段階では
市場参加者を増やすことに
重点をおいているだろう。
そう考えると、「広告」という
手法が考えられる。
今回の一連の騒動は、
費用のかからない広告という
意味合いで、とても効果が高い。
炎上商法だったとしても、
効果的な手法だろう。
その他にも様々な周知を
行っていると思うが、
この記事を書いている際に
面白いものを見つけた。
VALUのウィキペディア
VALUについてもう少し調べようと
思い、検索してウィキが出てきた。
何も考えずにクリックすると、
冒頭に注意文が。
「この記事は広告・宣伝活動の
ような記述内容になっています。」
「この記事は検証可能な参考文献や
出典が全く示されていないか、不十分です。」
「この記事の主題はウィキペディアに
おける独立記事作成の目安を満たして
いないおそれがあります。」
「この記事はウィキペディアの
品質基準を満たしていないおそれが
あります。」
多少の注意文は見たことはあるが、
4つも同時に注意書きがあるのは
初めて見た。
しかも「広告・宣伝活動の
ような内容」というところに、
少し面白さを感じてしまった。
勝手な想像だが、ウィキに
書き込んだのは関係者なのかな、と。
まぁ、仮にそうだったとしても、
「周知」という目的には達しているので
さすがというべきなのだろう。
成長するなら面白そう
市場の参加者が増えれば、
仮想通貨だったとしても
キャッシュが動くことになるので、
面白そうではある。
しかし、新しいサービスなだけに
懸念はやまほどある。
法整備の遅れにより不正の温床に
なることも考えられる。
法整備が追いついてくれば、
取引自体に様々な規制がかかるだろう。
取引がビットコインのみで、
そのビットコイン自体にも
様々な憶測が飛び交う。
何よりも、「個人」の価値を
売買するという発送が
馴染むのかどうか。
ウィキには「フィンテックサービス」
と記載があったが、金融分野となれば
金融庁の目も気になる所。
株式市場は国として運営している
ようなものだが、VALUは完全に
一企業の独断。
今後の流れを少し気にして
気長に見守ることにしよう。