お騒がせ楽天、今度はビックカメラと提携

楽天とビックカメラは
共同出資会社を設立すると発表。

家電のECサイトを新たに立ち上げる。
楽天はビックカメラの店舗網や
物流網を活用できるようになる。

今日はこんなニュースから、
家電業界を覗く。

家電業界ランキング

家電量販店、と言われて
思い浮かぶ企業はどこが
あるだろうか。

上位5位までの売上高の
ランキングは以下の通り。

1位 ヤマダ電機   1兆5630億円
2位 ビックカメラ  7790億円
3位 エディオン   6744億円
4位 ケーズHD   6581億円
5位 ヨドバシカメラ 6580億円

売上高だけで言えば、
1位のヤマダ電機が
独走しているかに見える。

しかし、ヤマダ電機の売上は
年々減少している。

2010年は過去最高の売上高で
2兆円を超えていた。

ところが、ネット戦略の
出遅れから、売上は減少傾向に。

2017年の決算では、1.5兆円。
決して低い数字ではないが、
過去のいい時に比べてマイナス5,000億円。

ヤマダ電機だけではなく、
他の家電量販店も売上は減少傾向に。

店舗で実物を品定めし、
ネットで安く購入など、
消費者の購買行動に変化が。

各社は、インターネット戦略を
強める展開になっている。

株価の減少は限定的

売上が大幅に減少し、
減少傾向が今後も続くとなれば、
業界全体は斜陽産業。

当然、株価も右肩下がりだと
おもいきや、実はそうでもない。

ヤマダ電機などは、売上こそ
順調に減少を続けているが、
経常利益は増加し続けている。

不採算店舗の閉鎖など、
効率化を求めた結果、利益率は
改善したという。

経費削減策が功を奏した
様子。しかし、これはいつまでも
続く話ではない。

やはり今後の展開を見据えると
売上高の増加を目論む必要がある。

家電以外の分野に進出したり、
同業他社とM&Aをしてみたり。

業界内は生き残り策を
絶賛模索中なのだ。

今回の提携をどう見る?

さて、今回のニュースに戻ろう。
いろいろお騒がせの楽天。

提携が決まったのは、
業界の売上高2位に位置する
ビックカメラ。

ビックカメラは、ネット進出に
若干の遅れが見られた会社。

家電業界でECをいち早く
展開し、業績としてきたのは
ヨドバシカメラだ。

ビックカメラも健闘はするが、
ヨドバシ、ジョーシンにも
及ばない。

そんな、リアルはある程度、
ネットは遅れ気味な企業を
提携先に選んだ楽天。

思惑はどこにあるのだろうか。

ニュースでは、ビックカメラの
物流拠点の活用が言われている。

ビックカメラ傘下のコジマ電機
などは、ビックカメラの倉庫から
出荷をするなど、物流拠点の
有効活用がスタートしている。

物流拠点の活用が進むことは、
商品が出荷される=売れることで、
ビックカメラにとってはプラス要因。

もっと物流拠点を活用したい
という思惑に、EC大手との
提携は旨味を見出だせた。

一方の楽天からすれば、
携帯事業への参入が大きな話題に。

おそらくだが、そんな新規事業展開の
ひとつにリアルの物流拠点が
必要だという構想があり、
探していたのではないかと思われる。

大手ECの楽天。そして、
大手家電量販店のビックカメラ。

互いの弱い、足りない部分を
補える提携だと思う。

ちなみに、この2社の共通の
敵は、やはりAmazon。

Amazonへの対抗策としても
企業連携で立ち向かうつもり
なのだろう。

これで、ネット通販大手と
家電業界との連携が進むかも。

ネット企業や家電量販店の
M&Aもあり得るので、株は仕込み時か。

毎回のごとく、投資判断は
自己責任で。

 

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