ぐるなびと食べログの覇権争い。ビジネスモデルの違い。

飲食店を探すとき、何を
検索するだろうか。

目当ての飲食店を探す時の
強い味方、ぐるなびと食べログ。

そこにははっきりとした
明暗が分かれていた。

そもそもの違いは?

ぐるなびと食べログ。
飲食店を検索すると、
この二つのサイトが必ずと言って
いいほど登場する。

どちらか一方、もしくは
どちらも見るという人もいるだろう。

そんな二つのサイトを、
運営している企業目線で
見てみよう。

まず、ぐるなびを展開するのは
株式会社ぐるなび。

食べログを運営するのは
株式会社カカクコム。

どちらも東証1部に上場する
大企業だ。

まずは、企業規模などで
比較してみよう。

売上高
ぐるなび:362億円
食べログ:54億円
(カカクコム全体:467億円)

企業規模(従業員数)
ぐるなび:1,780人
カカクコム:770人

ユニークアクセス数※
ぐるなび:月間6500万アクセス
食べログ:月間1億2000万アクセス

※ユニークアクセスとは
サイト閲覧数で、同じ人(同じIPアドレス)
を除いたアクセス数。
「見られた回数」ではなく、
「見た人」の数

さて、この比較はとても
わかりにくいので、
少し解説をしてみよう。

特徴のある両社

ぐるなびは、飲食店向けに特化した
企業といえる。

収益源は飲食店からもらう
ものがほとんど。

なので、飲食店を訪れるために
人員が必要なので、従業員数が多い。

対してカカクコムは、食べログは
あくまで事業部のひとつ。

収益源は飲食店よりも
閲覧者からの手数料が大半を占める。

なので、人手がかかるわけではなく、
利益率は高い。

口コミサイトという信頼性を得て、
アクセス数も高い。

両社の決算発表が行われたが、
ぐるなびは減益、食べログは増益。

アクセス数だけの理由ではなく、
ビジネスモデルの違いに差が出た。

減益のぐるなびは、引き続き
来期予想も減益を予想。
つまり、厳しい経営環境。

一方の食べログは、来期も増益を
見込んでいるという。

飲食店からのフィーか、
一般消費者からのフィーか。

はっきりと明暗が分かれた。

インターネットをうまく使えた方が勝った

どちらもサイトを運営することで
インターネット関連企業と言える。

しかし、ビジネスモデルというか
収益源には大きな違いがある。

前述したとおり、ぐるなびは
飲食店からの収益。

雑誌などの広告営業の延長線で、
広告媒体がサイトになっただけ。

人が動いて、初めて収益があがる。
人の数×営業成績=売上。

一方の食べログは、サイト自体が
広告媒体というわけではなく、
あくまで有料サービス。

従来からあった、広告モデルではなく
サイトを利用するために支払う
サービス料が主となる収益。

人が動かなくても収益を見込める。
サイト閲覧数×有料サービス率×サービス料=売上。

インターネットをうまく活用したのは、
食べログの方だった。

今さらの業態変化は難しいので、
ぐるなびは飲食店向けの
ソリューション営業に特化する。

広告出稿だけでなく、飲食店の
あらゆるお悩みを解決する
専門部隊(営業部隊)を育成する。

飲食店側からみればぐるなびの方が
馴染みがあるが、一般消費者からは
食べログの方が馴染みがある。

今期・来期は食べログの勝利か。
だが、ぐるなびも黙ってやられる
わけにはいかないだろう。

ぐるなびの経営手腕に注目。

 

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