しまむら決算発表、業績にブレーキ。衣料品市場の熾烈な争い

廉価な衣料品を販売するしまむらが、
8期連続の増収増益にブレーキ。

前年同期比でマイナスとなり、
成長戦略が苦境に立たされている。

衣料品業界全般でいえる、
厳しい経営環境とはどういったものか。

しまむらの決算発表の内容

しまむらが4月に発表した2018年2月期の
連結決算。

売上高が前年比0.1%減の5651億円。
営業利益が12.1%減の428億円。
最終利益が9.6%減の297億円。

それぞれ大幅な減となった。
それでも、大企業としての数字。

リーマンショックの影響で
減収となった年以降は、
着実に増収を確保していた。

しまむらの特徴的な戦略は
店舗数の増加に伴うアイテム数の
拡大による「選べる楽しみ」だった。

しまむらの店舗に行けば、
毎回違う商品が並び、
同じものがほとんどない。

それは、衣料品メーカーから
売れ残った商品を大量に買い切ることで
仕入れを抑え、安く提供する
ビジネスモデルがあったからだ。

消費者も同じ商品がほとんどないことで、
行くたびに初めて見る商品が
並んでいることへの期待があった。

競合店の影響?

しまむらが減収に陥った理由が
ある記事に書かれていた。

そのひとつが、競合店の成長。
例えば、ユニクロなど。

廉価な衣料品の代名詞とも
いえるまでに成長したユニクロ。

GUという廉価版のブランド店も
順調に店舗数を拡大させていった。

ブランド展開に加えて「廉価」という
イメージで、客数は順調に伸びていた。

さらに、目玉商品が登場するなど、
消費者の心をガッチリと
掴んでいた。

しかし、この廉価版量販衣料品店も
実は苦戦しているという。

では、本当の敵はどこか。

インターネットによる市場の変化

どこの業界でもインターネットの
活用が業績に影響を与えている。

ユニクロなども、インターネットで
購入できるようになっている。

しまむらは、ネット戦略に
なかなか着手できずにいた。

もともと廉価な商品を扱っていることで、
送料などまでかかる通販には
後ろ向きだった。

しかし、このネット戦略の遅れが
業績の減収を招いた、と分析する
専門家もいる。

最近になってようやく重い腰を上げ、
ネット戦略を急いでいるという。

大きな原因は、ネット戦略の遅れ、
と理解されているようだが、
どうもそんな簡単な話ではないっぽい。

ネット市場では先行する企業が多い

衣料品のネット通販と聞けば、
AmazonやZOZOTOWNなどを
思い浮かべる人は多い。

既にネット市場ではユニクロや
しまむらの存在は薄い。

そして、それだけではない。
最近では、個人間売買により
衣料品は中古品を手軽に買える。

先日、上場が発表されたメルカリ
などでは、スマホで手軽に売買が
できることを売りに急成長している。

もはや、廉価な衣料品の購入の選択肢は
多くの選択肢が存在する。

リアル店舗展開の企業は、
ネット専業の企業に押されている
現状があり、衣料品業界もその影響を
モロに受けている。

しまむらの今後のネット戦略は、
ただ単にネットで買える、だけでは
太刀打ちが難しいと専門家は話す。

さて、しまむらの次なる一手は?
経営手腕に注目。

 

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