時代が動く時、それは、
様々な要因が存在する。
画期的な商品が開発され流通した時、
国際情勢が変わった時、
大規模な災害が発生した時。
そして、法律が変わる節目においても、
経済は大きく変革する。
フードロスとは?
簡単に言えば、食べれる食材を
捨ててしまっている現状を指す。
もったいない!と誰もが思う
だろうが、皆一様に捨てている。
賞味期限切れ、食べ残し。
貰い物などでも好き嫌いで
捨ててしまったり。
宴会などでは、料理が並んでも
アルコールが中心となり、
手付かずの料理が山のように残る。
もともと日本の食材の自給率は低い。
2017年度の話だが、なんと38%。
これは、我々が普段食べている
食事のうち輸入品が62%を占める、
という数字。
自分達だけで賄えないから、
わざわざ他の国から買っている
にもかかわらず、残してしまう。
出来るだけ国内生産分だけで
賄おうとすれば輸入が減り、
結果、GDPは上がる。
更に、フードロスには
別の問題も存在する。
それは、廃棄する食品の
廃棄にかかる費用だ。
食材は燃えるゴミとして
出されることがほとんど。
つまり、焼却処分される。
焼却炉は各自治体が運営しており、
その運営費には税金が充てられている。
年間での処理費用は、なんと2兆円。
最近ではゴミ袋の有料化などが進むが、
税金が充てられている現状に変わりはない。
フードロスは、単にもったいない
だけではなく、日本経済全体に
とってもマイナス効果でしかない。
法案成立?の政府の思惑
今回成立予定の、フードロス法案。
表向きはもったいない、
を前面に出している。
しかし、政府の期待するところは
そんな精神論ではない。
食品廃棄が減れば、輸入の割合が低下し、
国力の象徴ともされるGDPが増加する。
そして、税金の支出が減少して
別のことに使うことが出来るようになる。
実に理にかなった方向性で、
与野党ともに大きな反対もなく
法案成立に向かう。
まあ、素人として考えても、
食品廃棄が減るということは
悪いことではないような気がする。
さて、今度は法案の中身を
少し見てみよう。
今のところは漠然としたものが
多いが、大枠ではフードロス対策に
なりそうなものに力を貸すよー、というもの。
全国各地に点在する、
フードバンクなるものがあるのは
ご存知だろうか。
全国にありながら、
運営はボランティアが中心。
食材を地元の企業などから
貰い受け、貧困層に配るという内容だ。
実に高尚な、尊敬してしまう
内容ではあるが、運営資金などは
ほぼない。
このような取り組みを評価し、
一定の補助金をつけましょうという内容。
どのくらいの補助金なのか、
どんな団体に支給されるかなどの
詳細は今からだ。
だが、国のお金が動くところには、
ビジネスチャンスも転がっている。
フードロスビジネス
大義とお金がうごめく
フードロス関連。
既に着手しているサービスも多い。
代表格となるだろう、
真っ先に思い浮かぶのは
フードシェアリングのサービス。
飲食店で売れ残りそう、もしくは
予約がキャンセルになり廃棄するしか
ないという食材。
このような食材が出た段階で、
店側は専用のサイトにアップする。
安く食事を済ませたいという
ニーズとのマッチングをする事で、
本来廃棄される食材を有効活用
するというもの。
まだまだ都市部が中心の
サービスではあるが、提供する側、
される側のニーズにうまく合致したサービスだ。
この取り組みが広まっていけば、
サービスを提供する会社の儲けも大きくなる。
成長途中で上場などの話が出れば、
注目したいところだ。
そして、意外と食品ロスに
貢献しているのが、機械。
生ゴミを入れておくだけで、
上質な肥料に変えるというような機械だ。
認知度はまだまだ低いが、
家庭に普及すれば生ゴミは減るだろう。
そして、今まで通りの
焼却処分に係るビジネス。
自治体が運営する焼却炉とは別に、
ゴミを引き受けてくれる会社もある。
生ゴミを無料で仕入れて、
それを肥料などに加工し、
商品として販売する。
仕入れ原価が0円という魅力的な
ビジネスが成立するだけでなく、
大きな社会貢献にもなる。
さあ、フードロスビジネスを
考案して一攫千金を狙いつつ
社会貢献しよう!