金利が高い?ソーシャルレンディングは投資対象としてあり得るのか

銀行の30倍の金利!と謳われた
ソーシャルレンディングの記事。

平均の年利は6%程度と、
確かに銀行金利よりもはるかに高い。

投資対象として考えてもいいのか。
内容をご紹介しておく。

ソーシャルレンディングとは?

ソーシャルとは、SNSとか言われる
最初の頭文字の言葉。

ちなみに、SNSの言葉は
S:ソーシャル(社会的な)
N:ネットワーク
S:サービス
となる。

ソーシャルは社会的な、という意味合いも
あるが、IT業界でいえば、一般人が
参加できるサービスのことを指す。

そして、レンディング。
レンド(Lend)の進行形。
日本語で、「貸す」ことを意味する。

つまり、「一般人が貸す」サービスの
名称で、主として貸し先は企業だったりする。

一般消費者の目線で言えば、一般企業に
自分のお金を貸すことで、金利収益を
得ることになる。

こんなサービスに頼らなくても、
そこらへんの企業に飛び込んで
「5%でお金貸しますけど」といえば
借り手はすぐに見つかるだろう。

企業側も、一般消費者向けに
「お金を貸してください、金利5%で」
というCMでも流せば、貸し手は見つかるだろう。

ところが、これには貸金業法なるものが
関係しており、法律の観点から出来ない。

なので、間に第三者が絡むことで
可能とし、しかも借り手・貸し手を
ネットを利用して集めたのが
ソーシャルレンディングだ。

取扱残高は増えている

企業の資金ニーズは突発的に発生する
事が多い。

毎回、銀行に話をして書類を書き、
審査を受けて融資実行を待つ。

そんな過程での時間がもったいない
という企業には、便利なサービスだろう。

今では年間で1000億円を超える貸出残高が
あると言われている。

ただし、企業側はそれなりの金利を
支払わなければならず、希望額が
集まるかどうかも不確かなことが。

貸し手からすれば、本当にこの企業に
お金を貸していいのか、本当に
貸したお金が返ってくるのか。

そんな不安がつきまとう、一見して
リスクの高そうなもののように見える。

しかし、借り手は資金を集めるために
不動産などを担保に差し出す。

例えば、その企業が保有している
不動産価値が1000万円だったとする。

1000万円をソーシャルレンディングで
集め、仮にその企業が倒産するなど
すれば、保有不動産を売却して
返済資金に充てるなどを約束する。

そうなれば、貸し手は万が一の
ときにも貸したお金が返ってくると
思い、安心して貸す。

しかし、そこには決して見落としては
いけない事柄がある。

それは、不動産価値も上下する
ということ。

不動産担保の価値は変動する

1000万円分の不動産を保有している企業が
1000万円の資金を集めたとする。

集めた当初は1000万円分の不動産価値が
あるので、万が一のときは不動産売却で
返済しますよ、と謳う。

ところが、保有不動産の価値が
思いのほか下落し、不動産価値が
500万になったとする。

貸しているお金の金利は変わらず、
当初約束された、万が一のときの
不動産売却での返済では、足りなくなる。

こうなれば、リスクに見合った
リターンを得ているとは言えなくなる。

ちなみに、このような不動産価格の
下落によって混乱が発生したのが
サブプライムローンだ。

銀行は不動産価値を担保に、その
価値分の融資を実行した。

融資後、不動産価値が下落し、
1000万貸していたのに回収できる
資金が700万になった。

そんな不利な債権は怖いと、
証券会社を含む債権回収会社に
800万で売却した。

結局、そんな債権が次々に返済不能に
なり、貸し倒れが頻発。

そして、金融全体の大きな下落の
引き金になった。

ソーシャルレンディングは有効か?

不動産価値が上がれば、なんの問題もない。
それに、やはり銀行金利の30倍とか
言われると、心移りする。

決してオススメしないわけではない。
ここで言いたいのは、ちゃんと
リスクを理解して投資すること。

担保価値下落のリスク、資金拘束の
リスク、返済遅延のリスク。

もちろん、貸し倒れのリスクだって
普通にある。

リスクを知り、そのリスクを
コントロール出来さえすれば、
投資対象として検討してみても
いいかも。

もちろん、最終的な
投資判断は自己責任で。

 

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