スマートメーターの恩恵は誰に?電力・ガスが変わっていく

いよいよ、都市ガスもスマートメーターの
設置に進むことが決まった。

全国の都市ガス各社が、平成30年度から
「スマートガスメーター」の導入を始める。

遠隔検針で人件費を削減できるほか、
災害時のガスの緊急閉栓が可能となる。

さて、この「スマートメーター」なるもの、
どんなものでどんな効果があるのか。

そして、消費者にメリットがあるのか、
企業にメリットがあるのか。

スマートメーターとは

簡単に言えば、電力やガスの使用量や
その料金が数値で表示され、
遠隔で確認出来る装置、である。

電力などは、どこぞの誰かが
検針にきてその場でピロピロっと
伝票を打ち出し、ポストインしている。

その人員が必要無くなり、企業側にとっては
検針の人件費削減になるという。

さらには、スマートメーター設置により
どの世帯がどれだけの電気を使用しているかが
データ化され、瞬時に確認が出来るという優れもの。

電力業界では一足早くスマートメーターの
設置に動いており、その流れに追随して
ガス会社が動き始めたということ。

電気・ガス業界の人件費削減で
業績への寄与が期待されている。

人件費削減にとどまらず、
ビックデータの取得や
IT家電との連携など、様々な
利活用が試みられている。

しかし、よくよく考えると・・・

消費者側のメリットが無い

電力会社のスマートメーターの設置は
順調に進んでいるという。

人件費が削減されれば、電気料金を
引き下げることが出来る、と
当時の電力会社は公表していた。

にもかかわらず、電気料金は値下げどころか
逆に値上げされている。

東日本大震災の影響や、売電などの影響も
あるだろうが、消費者が払う電気料金には
今のところ恩恵が届いていない。

検針に来なくなったとしても、
一般家庭からすれば、全く関係がない。

まぁ、たまに来る不審者っぽい人が
いなくなる程度か。

電力・ガス会社の思惑は違うところに

人件費削減はもちろん企業として恩恵を受けると思うが、
そこをメインに考えているわけではないっぽい。

キーワードはIT。
どうやら、そこをビジネス化したいと
考えている節がある。

例えば、エアコンにIT機能が備わったとしよう。
スマホなどの端末で温度設定やタイマー設定が
可能となる。

オーブンレンジにもITが備わったとしよう。
自動的に料理の内容を把握し、
適切な料理方法や温度、時間で調理する。

今流行りのAIが絡みそうな話だが、
これらはすべて動力源は電気。

ITが進もうがAIが進もうが、
電気を使わなくてよくなるわけではない。

電力会社は、どんな技術が進んでも
最終的に電気使用量が算出されるので、
スマートメーターで各家電ごとの
電気使用量を取得して表示しようとしている。

つまり、電力会社が各家庭でどんな家電が
どの程度使われているか、どんな時間帯に
使われているかなどのデータが取得出来るということ。

そんなビッグデータがあったとすれば、
各家庭の住人データから、20代までは
ファンヒーター、30代以上はコタツが
メインで使われている、などの情報を
数値化して取得することができる。

そんな情報を欲しいのは、家電メーカーや
家電販売店。

情報を持ってしまえば、
その情報を売るもよし、
その情報を餌にして別のビジネスモデルを
構築するもよし。

情報があれば、なんでもできる!
元気があれば、なんでもできる!に
似ている・・・いや、失礼・・・

情報取得合戦

電力会社に続き、ガス会社。
IT化が進めば、プロバイダなども
この情報を取得出来るようになる。

様々な法律が絡みそうだが、
もう既に取得が始まっていると
言っていい。

ネット上ではGoogleによる
情報の取得が行われているようなので、
今度は現実世界での情報取得合戦だろう。

我々消費者の個人プライバシーは
もはや無いと思ったほうがいいだろう。
※あくまで個人的な意見。

 

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