ロシアのプーチン大統領といえば、
長い間トップに君臨する
絶対的王者。
今年3月に行われた大統領選でも
圧勝しており、その人気は
不動のものとなっていた。
それが、一気に急落。
何があったのか。
プーチン大統領の凄さ
本名はウラジーミル・プーチン。
本名を言える人は少ない。
まぁ、それはおいといて、
この人、いろいろと凄い。
元KGBのスパイ出身で、
異例の経歴の持ち主。
アメリカなどと同様に大統領の
任期は4年だが、なんと4期連続で
大統領選に勝利している。
2000年からなので、実に18年間もの
間、トップに君臨している。
そして、柔道も八段という
実力者。
策略家としても知られ、
隙のない大統領と言えそうだ。
3月に勝利した大統領選では、
80%以上の支持率とともに
圧勝しており、歴史を塗り替えている。
大統領就任当時はロシア国内で
貧困問題が露呈していたが、
プーチンが頑張って改善した経緯もある。
支持率急落の原因は?
一言で言えば、国民の支持を得にくい
法案の可決。
日本でいえば、安全保障の法案や
共謀罪などの法案を無理やり通した
安倍政権のようなもの。
内容は、年金受給年齢の引き上げや
消費税に相当する付加価値税の
引き上げなど。
国の税収に関するもので、国民の側から
すれば、支出は増えて収入は減るという
内容のもの。
そりゃぁ反発はあるでしょう、という
内容だが、更に悪いのはその法案成立の
させ方だろう。
ロシアと言えば最近までサッカーの
ワールドカップで盛り上がりを見せていた。
ワールドカップ期間中は、その盛り上がりを
助けるため、他の競技の報道に規制があった。
また、開催期間中における安全面の
配慮から、路上でのデモなども禁止。
こんな状況の中で、各種法案を
発表し、可決していった。
報道規制があるので国民が知るのも
遅れ、そして法案が通ることに
反対する人たちもデモ行進などが
出来ないという期間だった。
人々の目がワールドカップに
向くさなかに強行された。
そしてこの法案の内容やその
成立のさせ方に対して強い
反対意思があり、支持率は急落。
80%を超えていた絶大的な人気は、
一気に30%程度まで落ち込んだのだ。
経済的な影響は?
支持率が下がっても、プーチン大統領は
任期4年の1年も経過していない。
直接的にプーチン政権が
崩壊することは考えにくい。
大統領の弾劾などのルールもあるが、
アメリカのように話は出ても
実行されることはないだろう。
プーチンとしては、任期前半の
しかも早いうちに反感を買っておいて、
その後の任期で人気を取り戻すつもりだ。
任期で人気・・・
別に深い意味はない。
目先の崩壊がないので、経済的に
見てもロシアが発端となるような
不景気の始まりの予感などもない。
むしろ、今から人気を取り戻すために
躍起になって経済政策を行うだろう。
ロシア経済は政府主導で上向くだろうし、
結果、世界的な経済においてもプラスに
はたらくことが予想される。
ロシア株式はロシア通貨に
投資をする機会としては、
いいのかもしれない。
投資判断は自己責任で。