高級バス旅行が人気ー
そんなニュース記事から。
そもそも、バス旅行は
電車や飛行機などの
新しい移動手段におされ、
下降していた。
バスも含めた、旅行業界に
ついてみてみよう。
旅行業界は幅が広い
一口に旅行業界といって、
どんな業種を思い浮かぶだろうか。
まずは、なんといっても旅行代理店だろう。
非上場ながら聞いたことがないと
言う人がいないくらい有名な会社で、
JTBなどがある。
有名所だと、近ツー(近畿日本ツーリスト)や
日本旅行、H.I.Sなどだろうか。
日本人がどこかに旅行に行こうと
考えた際に、交通や宿泊など
様々なものをコーディネートしてくれる。
そして、様々な交通。
今回のニュースにもなっている
バスを始め、電車や飛行機など。
もちろん、レンタカーなども含まれる。
さらに、宿泊。日帰り以外では
必ず必要になるもので、最近では
外人の宿泊が多く、民泊制度がスタートした。
そして、観光地などでのお店。
お土産屋さん、飲食店、駐車場。
入場料や拝観料なども含まれる。
これらをすべて合わせたのが
旅行業界というもの。
では、業界に影響を与えるのは
どんなことか。
旅行業界の追い風と向かい風
旅行業界が伸びるときの
キーワードがいくつかある。
まずは、「円安」。
日本人が海外に旅行をする際に、
現地通貨に両替すると、多くもらえる。
どうせ海外に行くなら、少しでも
多くお金になるときの方がいいという
安易な考えだが、実際に円安時は
海外旅行が増えている。
そして最近では「インバウンド」。
海外から日本を訪れる観光客の
増加が、追い風となっている。
富士山が世界遺産に登録された
ことを受けて、富士山を訪れる
観光客も爆発的に増えたという。
石油安も追い風。
交通機関、特に車や飛行機などは
石油の価格により経費が変わる。
安く旅行に行けるときに行って
おこうという深層心理が相まって、
旅行客が増加する傾向にある。
逆に、向かい風はどんなときか。
単純に考えれば、上記の逆。
円高、石油高、そしてアウトバウンド。
まぁ、そこらへんは容易に
想定はできるだろう。
そしてもうひとつ忘れてはならない
向かい風が、風評被害。
例えば、福島原発の事故で
福島の観光産業は大打撃を
食らった。
旅行する側の目線で言えば、
確かにそうなる。
旅行先の候補がいくつかあるとして、
問題ないと言われたとしても
福島を外す傾向になる。
地震などもそう。
大きな地震でやられた地域へ
わざわざ観光で訪れようとは
なかなか思えない。
こればっかりは、観光地の努力で
どうにかできる問題ではない。
チェルノブイリでは原発事故後の
立ち入り禁止区域のツアーが
人気を博していると言うが、
行きたいと思う人は一部。
決して観光産業として
やっていけるだけの観光客は
集まらない。
バス業界の苦境
旅行の行く際の交通手段として
何を選択するだろうか。
選択肢は、車、バス、電車、飛行機。
まぁ、船もあるが、ここでは割愛する。
費用面を優先に考えれば、車かバス。
時間を優先に考えれば、電車か飛行機。
快適さを優先すると、また別の選択肢か。
一般的に考えればそうなるが、
ここで最近ではLCCが登場する。
費用面と時間面を両方兼ね備えた、
実に効率的な移動手段が登場した。
費用円を抑えての旅行を計画する
人たちに、飛行機の選択肢が
加わったわけだ。
こうして、バスの選択肢が
選ばれることが少なくなっていき、
苦境に立たされている。
そこで生き残りをかけて考え出された
「高級バス」というジャンル。
快適さを全面に訴え、富裕層などを
取り込もうという作戦だ。
今のところは順調に予約が
埋まっているというが、
果たして続くのか。
勝負はまだ始まったばかり。
バス業界の行く末を見守ろう。