「カゴメ／「ピザソース」
9万4000本自主回収」

今日はこのニュース記事から。
変な言い方だが、自主回収は
ちょくちょく見かける。

決して良い話ではないが、
やっぱり株価は下がるのか？

自主回収のいろいろ

今回はカゴメによる自主回収。
対象の商品に、生産ラインで
破損した樹脂部品の一部が混入した
可能性があるということ。

最近で言えば、ポーラ・オルビス
ホールディングスがボディシャンプー
を自主回収すると発表した。

食品ではないが、こちらも
自主回収を行った例だ。

ちなみに、自主回収を発表する
商品は、どのくらいあるのか。

実は、ほぼ毎日のように、
何かしらの商品が自主回収を
発表されている。

「自主回収」で検索してみると、
自主回収が発表された商品や
会社の一覧が出てくるサイトがある。

食品や日用品はもちろん、
家電やクルマ部品などの
リコールなども掲載されている。

この中で、ニュースとして
取り上げられるのはほんの
ごく一部。

殆どの場合、自主回収が
行われていることを知らずに
終わっている。

株価は下がるの？

自主回収が発表され、ニュース
にまで取り上げられた場合は、
株価はほぼ下がると思っていい。

自主回収を発表するが、それほど
ひと目に触れずに終われれば、
株価はそれほど動かない。

投資家が発表を知らずに
そのまま、という場合も
想定されるが、もっと根本が。

それは、自主回収にかかる
費用負担と、イメージの悪化だ。

ニュースに取り上げられることで、
該当する商品を購入した人は、
着払いで商品を送る。

企業側は、郵送費に加えて、
返金などを行う。そして、その
事務負担もそれなりのものになる。

これが、ニュースに取り上げられ
なければ、該当していても知らずに
スルーする人が大半となる。

そうなれば、郵送費や返金などの
負担が一気に減り、経営に影響を
及ぼす程ではなくなる。

企業側からすれば、発表はするが
ニュースにはなってくれるなよ、
といった感じ。

こんな図式が成り立つもんだから、
メーカーは各メディアに対して
普段から広告費を出して、良好な
関係を続けるのである。

いくら報道機関といっても、
お得意様の悪事はなかなか
記事に出来ない、というなんとも
言えない背景があったりする。

自主回収の企業は売るべき？

ここに関しては、とても難しいところ。
というのも、下がるのは間違い
なかったとしても、一般人が
売却できるのは下がってからだ。

そして、多くの場合にはその後の
株価は回復する。

これは、自主回収を行う企業の
姿勢に納得し、買い戻しや新規の
買いが集まるから。

そして、一旦は発表した
自主回収による損失が、実際には
そこまで大きく膨らまなかった、
というケースがある。

なので、売るよりも積極的に
買ったほうがいい場合のほうが多い。

ただし、やはりその内容に関して
吟味する必要がある。

自主回収となった商品が、その企業の
売上の大部分を占める人気商品
だった場合には、影響が大きくなる。

そして、一旦回収してそれでオシマイ！
といえる内容なのかどうか。
あとをひくような内容なのかどうか。

根が深い自主回収であれば、
売却してしばらくは傍観を
すべきだろう。

つまり、自主回収となった
商品やその規模、そして
自主回収となった理由などを
自分なりに解析し、判断する
ことが必要になる。

毎日のように自主回収や
リコールが発表されているので、
驚く必要はないが、対処の
仕方や見極め方は知っておこう。