テレビでも再三にわたって報道されている
「ヒアリ」について。
猛毒を持つ種類のアリで、女王アリが
存在していたことで、国内で
繁殖が疑われている。
この報道に反応した株式市場は、
殺虫剤メーカーの株価が高騰した。
ヒアリと、高騰した株のお話。
ヒアリってどんなアリ?
刺されると火のような熱さの痛みがくることから、
ヒアリと呼ばれているらしい。
通常のアリと同様に、コロニーを形成し、
女王アリがコロニーの一番えらいアリ。
元々は南米のアリだったが、現在では
アメリカに一番生息していると言われている。
女王アリは、その一生で200万〜300万の卵を
産むので、女王アリの存在があっただけで
そのくらいの繁殖が疑われるということ。
さて、テレビなどでは「殺人アリ」とも呼ばれ、
実際の死亡例もあるということだが・・・
少し調べてみると、特に多くヒアリが生息している
アメリカで、年間に100人程度の死亡例がある。
しかし、ヒアリの毒で直接死ぬのではなく、
アナフィラキシーショックと呼ばれる
神経性の毒による「ショック」で
呼吸困難になるなど。
さらに、アメリカでは年間で1,400万人が
ヒアリに刺される被害が出ているらしいが、
その中で死ぬのは100人。
14万人に1人。
0.001%以下。
それほど恐れることはない数字。
別の資料で読んだが、アメリカでは
これの6倍にあたる600人が、
「窒息プレイ」で命を落としている。
そんな変わった死に方をする人よりも
少ない死亡例。
刺されても、通常の虫刺されの薬を
塗っておけば問題なく治癒するレベル。
どうでもいい話-様々な死亡例
ここで話を脱線するが、様々な死亡例と
死亡者数があったので、紹介しておこう。
イギリスで「肥満」で死亡・・・年間3万人
落雷で死亡・・・世界で年間1万人
アフリカでカバに襲われ死亡・・・年間2,900人
アメリカでベットから転落して死亡・・・年間450人
日本で入浴中に死亡・・・年間14,000人
ロシアでつららに刺さって死亡・・・年間100人程度
アメリカでサメに襲われて死亡・・・年間5人程度
はい、どうでもいい話だったので、
話を進めよう。
それでも怖いイメージ
そんな「たいしたことない」レベルでも、
テレビなどで「殺人アリ」と報道されれば、
一様に恐怖を抱くのが日本人。
もし見つけたらできる限りのことをして
ヒアリを駆除するのだろう。
ということで、駆除に使われる
殺虫剤のメーカー、「フマキラー」
の株価が高騰した。
キンチョールのイメージが強いが、
「アルゼンチンアリ 巣ごと退治液剤」
「カダン アリ全滅 シャワー液(2リットル)」
などのアリ用殺虫剤も販売している。
5月頃に神戸港でヒアリが発見された際に、
神戸市及び環境省に無償で提供した。
このことがあったからか、
フマキラーが注目を浴びて上昇。
似た業種で、農薬製造のエス・ディー・
エス バイオテック(東証2部)やシロアリ防除を
手掛けるサニックス(東証1部)なども上昇した。
しかし、殺虫剤最大手のアース製薬は、
「アリの巣コロリ」を販売しているにも関わらず
株価は下がった。不思議なものだ。
ヒアリの繁殖はどこまで?
女王アリが、死骸とは言え発見されたことで、
ヒアリの名前は今後も出てくることに
なるだろう。
個人的な感想として聞いていただきたいが、
アリの繁殖力はすごい。
おそらく、すべての駆除はもう無理な話で、
今後の日本はヒアリと共存しなければならない。
繁殖しすぎれば、アリが人を襲う映画のように
なる可能性もあるが、さすがにそこまでの繁殖は
人間が許さないだろう。
「ちょくちょく見かけるよねー」程度は
覚悟しておいたほうがいいと思う。
スズメバチと同様くらい死亡率か?
そう考えれば、どこにでもスズメバチが
いることを想像すると、やっぱり怖いのか・・・