決算発表が本格化する中で、
今までの流れが着実に変わって
来たなと感じることがある。
それは、誰もが知る企業の
減収減益の発表がされたとき。
そして、今日はお店探しに
お世話になったことのある方も
多い、「ぐるなび」を見てみよう。
グルメサイトの定番
飲食店を探そうと思ったら、
現代ではほぼネットで検索
するだろう。
昔は、タウン情報誌などを
くまなく探したものだが。
これも時代の移り変わりだなぁと
思い耽る時期もあったが、今では
当たり前。
そして、飲食店探しのたびに
毎回出くわすサイト、それが
ぐるなびと食べログだろう。
好き嫌いは利用者によって
分かれるところだろう。
ぐるなびは、店舗側の情報が
盛りだくさんで、店舗側が
見せたい情報が中心。
いわゆる、お店のおすすめなどを
全面に出すため、分かりやすい。
対する食べログは、閲覧者の
投稿からなる人気投票サイト。
一般消費者の投稿によって
お店の良し悪しを判断する。
いわゆる口コミサイトと呼ばれる
部類で、実際にお店を訪れた
人の意見が聞けるのが人気。
一長一短はあるものの、この2サイトが
飲食店サイトとしては巨塔だろう。
あなたならどっち?
ぐるなびの決算を見る前に
一つ皆様に質問。
飲食店を探すとき、この2サイトが
出てきたら、どっちでお店を決める?
どちらも利点があると前述したが、
もしアンケートを取ればおそらく
食べログと答える人の方が多いだろう。
企業側が作り出す「広告」よりも、
実際に行った消費者の口コミの
方が、信頼性が高いイメージ。
そのため、同じマーケットの中で
この2サイトがあっても、もともと
食べログに軍配が上がっていた。
サイト自身の信用性やアクセス数に
差がついている現状はぐるなびも
承知の上で、サイト中心ではない
営業戦略を進めていた。
そして、悪夢のような決算発表を
迎えることになった。
ぐるなびの厳しい決算内容
さて、ぐるなびの決算内容を
かいつまんで見てみよう。
売上高は9.7%減。
営業利益は、なんと74%減。
あえて金額ではなく割合で
記載したが、74%減という数字は、
もはや危機的状況。
100%減が、いわゆる利益ゼロという
状況なので、赤字が目前に迫っている
という数字だ。
1万円を持っていたとすれば、
74%減となれば、残るのは
2600円ということ。
この悪化した数字に対して、
決算発表ではその要因を
赤裸々に告白している。
「送客力の著しい低下」
「自社メディア中心の営業」
この2点が、業績悪化の要因で
あると明確に訴えている。
つまり、自社メディアの価値が
下がっていることを認めた。
にもかかわらず、今までの営業戦略を
そのまま続けた。
まったくもってそのとおりだと
思わせるような内容だった。
そして、来期の業績予想も同時に
発表したが、それがまた驚愕。
なんと、赤字転落の予測。
株主の立場になれば、「最初から
諦めるんじゃねーよ!」と
文句を言いたくなる。
だが、あくまで前向きな赤字予想だと
会社は訴えている。
今期1年間で固定費の削減や
自社サイトの価値向上に
先行投資をすると。
そのため、単年では赤字になるが、
2年で黒字に持っていく予定だと。
そのために楽天の資本を受け入れ、
資本業務提携を行ったと。
会社の予想通りに行けば、2年後は
黒字になる企業ということになる。
ぐるなびを信じて、資金を2年間
寝かせることが可能であれば、
今のうちに投資をするのもいいかもしれない。
まぁ、勝手な個人的な予測でいけば
近い内に楽天に吸収されるのでは
ないか、とまで考えている。
ただ、吸収されるとしても
TOBなどを経て買収されるので、
株価は一時的には上がる。
さて、皆さんはどう見るだろうか。
もちろん、投資判断は自己責任で。