米FRBの利上げ観測。重要なのに難しいこの言葉。

「米FRB、12日からFOMC
今年2回目の利上げ決定か」

こんなニュースの見出し。
これがどれだけ重要なことか
分かる人は、少ないだろう。

今日はこの話題を。

FRBとは

正式名称は「米連邦準備制度理事会」。
長ったらくて余計に難しく感じる。

簡単に言えば、金融施策を決定する
最高会議。全7人で構成される。

会社で言えば、取締役会。
しかも、株主=取締役。

余計に分かりづらいか・・・
まぁ、この会議で決まったことが
すべて、というもの。

FRBで決められた内容は、
誰も覆すことが出来ない。

それだけ、権力を持っている
中心的な理事会。

日本でも、国会で決められた
事柄に関しては、国民は
文句を言えども覆すことは出来ない。

そして最も重要なことは、
米の金融施策を決定している
というところ。

世界の経済の大きな部分を
占めている米経済で、その大きな
舵取りがここで行われる。

と言いつつも、決められる内容が
多いわけではない。

そして、今回のニュースにも
あった「利上げ」こそが、
世界経済に影響を及ぼすものである。

FOMCとは

FRBは、理事会のことを指し、
いわゆる組織の名称。

それに対して、FOMCとは、
会議の名前だと思えばいい。

「連邦公開準備委員会」のことで、
これまた余計に難しいが・・・

この会議は、FRBの7人全員と
ニューヨークの連邦銀行の総裁、
その他地域の銀行の総裁4人の
合計12人で行われる。

議長はFRBトップが行う。
この会議は6週間に1度、
年8回の開催と決められている。

この会議の中では、以下のような
やり取りが行われている。

「最近、景気いいよねー」
「だよねー。じゃあ、景気いいよね
っていう判断で発表する?」
「そだねー」「そだねー」

本来は決してこんなに軽くない。
だが、内容はこんな感じ。

そして、重要な点である
「利上げ」についても決定される。

「利上げ、した方がいいと
思う人ー、手あげてー」
「はーい」「はーい」
「じゃあ、今回は利上げするねー」

こんな感じ。しかし、今回の
利上げについては、前回から
話し合われているので、
みんな手を上げやすい。

問題は、次回やそれ以降の
利上げについての話し合いだ。

「今回は利上げするけど、
次はどうするー?また利上げする?」

「経済が順調だし、利上げしてけば
いいんじゃね?」
「いや、急に利上げしてくと
経済が悪化するでしょ。もうちょっと
待とうよ」

「じゃあ、失業率がもっとよく
改善するなら、利上げすればいいじゃん」
「あー、それいいね。そうしよう」

こんな感じの話し合いが行われる。
すると、注目は失業率に移るわけである。

なぜ「利上げ」が重要?

さて最後にこの疑問。
なぜこれほどまでに「利上げ」が
重要視されるのか。

利上げされるということは、
銀行に置いておくだけで
ついてくる金利が上がる、ということ。

すると、みんな銀行に預金するだけで
儲かることになり、株や債券などの
リスク資産には手を出さなくなる。

株や債券の人気が下がり、
株価や債券単価が下落する。

それだけではない。
家を買おうと銀行からお金を
借りようとしたとする。

利上げのせいで、借金の金利も
上がるので、家を建てようと
思う人が少なくなる。もったいないので。

すると、住宅市場は落ち込む。
お金を借りてまで何かをする、
ということが少なくなるのだ。

つまり、利上げは経済にとって
いいことではない。

では、なぜ利上げを行うのか。
これは、「金融引き締め」と呼ばれ、
拡大していく経済のスピードを
意図的にブレーキをかけることになる。

一気に拡大すれば、その分の反動が
大きくなるからだ。

まぁ、難しい話になっていくが、
この「利上げ」をするかしないかで
アメリカ経済をコントロール
するわけである。

アメリカ経済の失速は、世界経済の
失速を意味する。

なので、ここまで重要な意味を
持つとされている。

分かりづらいが、重要な話。
頑張って理解しよう。

 

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