電力8社は、株主総会で提案された
「脱原発」案をすべて否決した。
原発再稼働が徐々に進む中で、
どこの電力会社も「脱原発」に
前向きなところはない。
脱原発は妄想で終わるのか。
世界で脱原発に向かう国はどこ?
原子力発電所は、世界各地に存在する。
世界の総原発稼働数は、439基。
日本原子力産業協会の発表している
データ。そして、この中で
日本国内の稼働数は42基。
アメリカ、フランスに次いで、
世界で3番目に原発の多い国、日本。
そして、福島原発の事故を受けて、
脱原発を国の政策として決定した国がある。
原発稼働数は8基、世界で12番目に
多い国として位置する。ドイツだ。
当時のメルケル政権では、福島原発事故から
わずか4日後、政府として脱原発に
向けた体制をスタートさせた。
当時のメルケル首相の言葉を要約する。
「技術力が高い日本でも原発事故起きるし、
起きたら対処も出来ない。
ドイツは起こらないと言えない以上は、
原発廃止にします。
今までは私はイケイケドンドン派でしたが、
ヤバそうなので、ストーップ!」
日本の脱原発の取り組み
今のところ、日本政府は脱原発を
推し進めてはいない。
むしろ、「重要なエネルギー」として
推進している立場。
文句が出ないように、ストレスチェックを
敢行し、地質学者に入念に地層を調べさせ、
危険性が極めて低いと判断したところから
順次再稼働を許可している。
安倍政権下では、このまま再稼働が
進むと思われる。
そして、電力会社も脱原発は
考えてもいない様子。
国民の意思がどうかは別として、
原発は今まで通りに稼働していく。
日本では、ドイツのように
政府主導で脱原発を進めることは、
今のところはない。
政府と電力会社が脱原発を進めて
いない以上は、脱原発をどれだけ
願っても、訪れることはない。
原発がいいか悪いかは個人の立場による
福島原発事故の被害者は、当然ながら
脱原発派が多い。そして、報道などで
原発の怖さを知った国民も脱原発派。
しかし、原発のある自治体は、
国や電力会社などから多額の補助金が出る。
そして、原発維持のために人が集まる。
原発のある町は潤うのが現状だ。
原発の恩恵を直接的に受けている
人は、当然ながら推進派。
各メディアが独自に行っている
世論調査では、賛成派と反対派が
拮抗している。
皆さんがどう思うかは人それぞれだが、
仮に脱原発派が多勢を占めても、
現状の日本では進まないだろう。
脱原発が進む前提条件は、政権交代。
それがなければ、原発は続投される。
国民がどう思おうが。
投資家目線で考えれば、
脱原発路線は、今のところは妄想。
それを前提に電力会社を見ることがベストだろう。
電力会社の利権は、まだまだ続く。