セブンイレブンのコンビニを
フランチャイズで経営する
ある店舗のオーナー。
昨今の人手不足から24時間営業を
断念し、本部との契約内容にも
記載のある約束事を破った。
そして、ドロ沼へ。
コンビニのフランチャイズ契約
コンビニのフランチャイズ契約は、
主に本部の言うことを
聞かないといけない。
例えば、各店舗ごとに独自の
商品販売や内装なども禁止。
店員の時給から、服装から、
何もかもが本部の言いつけを
守らないといけない。
その代わり、本部が商品の
供給を行い、新商品の開発を行い、
宣伝活動までを負担する。
上がった利益は決められた割合で
オーナーと本部とで分け合う。
それだけを聞けば、オーナーも
いいんじゃない?と思う人は多いだろう。
フランチャイズの最大のメリットは、
起業したいと思っている人が
比較的簡単にスタートできるところ。
仕入れや接客もマニュアル化され、
客さえ入れば利益が出る。
会社をゼロから立ち上げるよりも
はるかに簡単なこと。
その分、ノウハウ料金として
利益が本部に吸い取られると言う仕組み。
メリット、デメリットがあるので、
オーナーとなる人は、それを理解して
フランチャイズ契約を結んでいる。
今回の問題はどうして起きた?
一言で言えば、人手不足。
この問題は、ずっと言われ続けていた。
24時間営業ともなれば、
それなりの人員が必要。
人がいないので夜は営業しません、
というのは契約違反なので、
オーナー自らが店に立つという日々が増える。
まあ、オーナーなら
仕方ないだろうという意見もある。
それの度が過ぎたのが今回の騒動だ。
奥さんと二人三脚でやってきた
オーナーが、奥さんに先立たれる。
バイト募集もなかなか来ないので、
店に立つのはオーナー自身、
という状況が続いた。
1日のほとんどを仕事して過ごす、
まさにブラック企業という形態を
自ら作り出してしまった格好だ。
契約違反なのは分かっているが、
身体がもたない。このままだと過労死する。
そこで、契約違反なのは承知した上での
深夜帯閉鎖。
コンビニで深夜帯を閉めるという
前例のないことを。
本部の意向との相違から、
ドロ沼へ発展する事態に至る。
どちらも正しいし、
言い分はおかしくないと思うが、
さてとうなることやら。
株価への影響は?
セブンイレブンを展開する
セブン&アイHDの子会社、
セブン-イレブン・ジャパン。
この泥沼化が嫌気をさすことも
十分にありえる。
そして、泥沼化の結果、
オーナー側の勝訴となれば、
企業へのダメージも大きくなる。
この特例を万が一にも承認
するという結果になれば、
それでも企業収益に打撃が。
どうなるかは分からないが、
少なくともプラス要素は
無いように思える。
注視すべき銘柄、と思ったほうが
いいだろう。
もちろん、投資判断は
自己責任で。