製薬最大手の武田薬品工業と、大阪国税局との戦い。実は2回目。

国内製薬最大手の「武田薬品工業」が
大阪国税局から約71億円の申告漏れを
指摘された。

ドイツの子会社との取引をめぐり、
国内で計上すべき所得を海外に移したと
認定された模様だ。

これに対し、武田薬品は
異議申し立てを行う予定だという。

実は、昔も同じように異議申し立てを
行ったことが武田薬品にはあった。
そして勝ったのは・・・

まず思ったのは、国税庁から申告漏れの
指摘を受け、追徴課税を命じられて、
それに対して異議申し立てをしたということ。

勝手なイメージで、国税庁から
指摘され追徴課税を命じられた時点で
泣き寝入りしかないと思っていた。

それを、さすが大手、文句を言った
格好になる。

気になったので少し調べてみると、
2017年度で異議申し立てが行われた
件数は3,191件、そのうち法人は373件。

結構な数の人が正式に文句を
言っているのだな、と感心した。

そして、その結果も公表されている。
異議申し立てされたうち、申し立てた側の
主張が一部ないし全部受け入れられた
ケースは、全体の8.5%とのこと。

まぁまぁの狭き門。
文句を言っても報われる確率は
10人に1人もない。

2006年、移転価格税制の適用を受け、
571億円の追徴課税を命じられた。

それに対し、一旦は支払うものの、
納得がいかずに異議申し立てを行った。

そして6年後の2012年。
武田薬品の主張が認められ、
払った追徴課税の返還がなされた。

つまりは、武田薬品側の勝利。
大阪国税局は、顔に泥を塗られた
結果となった。

今回の追徴課税命令も、
武田薬品側としては「勝てる」
見込みがあるからこそ、異議申し立てを
行ったのだろう。

武田薬品VS大阪国税局。
第二ラウンドの開始。

武田薬品の売上高は1兆8,000億円程度。
純利益でも1,000億円以上。

今回の追徴課税は28億円。
払ったところで、大きな影響は無い。

国税局としては、たかが28億円くらい
すぐに払うだろうとタカをくくって
いたのかもしれない。

前回は見事な敗北で、メンツは丸つぶれ。
今回も武田薬品の主張を認めれば、
2連敗となる。

国税局としては、同じ轍を踏まない
ように対策をしているのではないか
と思う。

コクゼイくん
「お前、これ払ってねーだろ。
ちゃんと払えよ！」
キギョウクン
「え、それは払わんでいいやつ
だし。よく見ろよ！」

コクゼイくん
「お前、こないだもそう言って
結局払わずに逃げただろ。
今回はそんなふうにはいかんぞ。」
キギョウクン
「前と変わらんわ！
間違ってるのはオメーだよ！」

さて、どうなるものか。
結果は忘れたころに。

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