今日もニュースから。
住友商事が東京・神田に1,000億円をかけて
大型ビルの建設を行うとのこと。
いわゆる不動産開発事業になり、
建設後の賃料で収益を得るビジネスモデル。
少し詳しくみてみよう。
住友商事という会社
売上高4兆円の総合商社。
三菱商事・三井物産と並ぶ
3大商社の一角。
金属の取引に強い。
グループ会社を数多く傘下に持ち、
連結での従業員数は6万人超にものぼる。
いわゆる「なんでもござれ」の会社で、
利益が出るところには常に顔がある。
総事業費1,000億円ってどうなの?
住友商事グループでいえば、前述した通り
グループ売上が4兆円なので、そのうちの
1,000億円は大きな金額ではない。
しかし、今回のプレスリリースでは
「住友商事単独の事業」として発表されており、
住友商事だけの売上高は約2,000億円である。
つまり、年間売上の半分の金額を
不動産投資に使う、ということ。
そう考えると、大きな金額となる。
不動産開発事業の魅力
この発表を受けて、株価も・・・
というほどのニュースでは無かった模様。
総事業費は大きい金額だが、
収益化するまでの時間がかかることと、
住友商事という会社にとって、
それほどインパクトのある内容でも無かったよう。
ちなみに、施工を請け負うのは大林組という
会社だが、そちらも大きな動きはなかった。
しかし、不動産事業は一旦は投資資金が膨らむが、
できてしまえば勝手に入ってくる、いわゆる
不労所得が魅力。
会社発表では、建築床面積は約5,000平方メートル。
1坪が約3.3平方メートルなので、約1515坪。
これが、21階建て。
東京オフィス賃貸の相場が、1坪2〜3万程度なので、
安く2万で見積もっても、満杯になれば
月に6億3,000万円の売上になる。
年間で70億円。
投資回収までに約20年かかる計算になるが、
現金を1,000億円持っているよりは
はるかに有効な使い方といえる。
まとめ
東京・神田に、今から3年後の2020年に竣工予定。
コンサートなどが出来る会場なども
建設されるとのこと。
大型の建設は、東京でもRIETによる建設や
不動産デベロッパーによる建設が中心なので、
商社単独での開発は非情に珍しい。
自社ビルをかまえる、という意味合いも
含めているのだろうと思われる。
不動産投資を考えている人にとって、
額は大きいが、参考にしてみるのもいいかも。