ニュースで連日報道される
サウジアラビアでの記者の死亡記事。
サウジアラビア政府が
記者死亡に関係している
らしいが、それでソフトバンクの
株価が下落しているという。
何の関係があって下がるのか。
今日はそんな話。
サウジアラビア記者死亡
様々なニュースで大きく
取り上げられているので、
知っている人も多いだろう。
サウジアラビアで、記者が死亡。
この死亡に関して、サウジアラビアの
政府要人が関与しているという話。
当初、サウジアラビア政府は
「記者はもういないよー」と
言っていた。
ところが後日、いくつかの
メディアで「サウジで死亡している」
とか、「総領事館で殺された」
という内容が表沙汰に。
そんな話が出たもんだから、
サウジ政府は防犯カメラの
映像や総領事館の内部を
公開し、「ほら、いないって」
と表明。
ところが、さらにいくつかのメディアで
「総領事館の音声データ入手」とか、
いわゆる「証拠」をもってるよと発表。
それを受けて、サウジ政府は
「実は領事館で喧嘩になって、
成り行きで殺しちゃいました、テヘペロ♪」
と、殺害を認めた。
つまり、嘘をついていたが
バレそうになったので開き直って
罪を認めた感じ。
更には、今回の記者殺害に、
サウジアラビアの皇族の
関与が取り沙汰されており、
国際問題にまで発展しそう。
今日にもトルコ政府から
何らかの発表があるとのことで、
国際的な緊張が高まっている。
ソフトバンクとの関連は?
今回の一連の騒動、ソフトバンクは
一切関係ない。
なのに、ソフトバンク株は
大きく下落している。
その理由は、ソフトバンクが展開する
「ソフトバンク・ビジョン・ファンド」。
10兆円もの資金を様々な投資家から
集め、そして自らも出資し、
ベンチャー企業への投資を
行うというもの。
この投資がうまくいけば、
ソフトバンクグループの
業績にも大きく寄与するので、
ファンド運営の手腕が注目されていた。
ところが、このファンドに出資している
多くのお金持ちの企業の中には、
サウジアラビア政府も。
サウジアラビアは、ご存知の通り
石油で潤っている国。
しかし、無限にあるわけでもないし、
代替エネルギーが出てくれば
石油需要も減る。
そんなリスクがあるので、
石油に頼らずとも自国経済を
回していけるようにとした。
そんな取り組みのなかで、ソフト
バンクグループのファンドへの投資は、
脱石油の一貫だった。
つまり、ソフトバンクの命運をかけた
一大プロジェクトに、サウジアラビアの
資金が大きく関与している、ということ。
サウジがどうなれば、ソフトバンクはどうなる?
資金のつながりはあるものの、
今後サウジがどうなったら、
ソフトバンクはどうなるのか。
いくつか例を挙げてみよう。
サウジアラビアが、今回の記者殺害に
大きく関与していた場合。
サウジアラビアは、様々な国から
非難されることとなる。
世界的に非難されれば、国際的な
立場が弱くなる。
まぁ、分かりやすく言えば
「金儲け優先で人殺しか!」
と非難を浴びる。
そんな非難を受け、金儲けは一時中断。
ソフトバンクのファンドの出資を
引き上げて、金儲けを自粛。
そうなれば、ソフトバンクの
ファンドから大きな資金が欠如し、
同社の命運をかけたプロジェクトが
頓挫する懸念が。
すると、ソフトバンクの業績に
大きな影響を与える。
そんな心配が出るもんだから、
投資家は早めにソフトバンクの
株を売却する、という流れ。
さらにエスカレートすれば、
サウジアラビアが人殺しの
レッテルを貼られる。
そんな人殺し国家の代表である
皇子との個人的な関係を持つ
ソフトバンク社長がいる。
分かりやすく言えば、暴力団との
関係を暴露された芸能人のようなもの。
犯罪者との深いかかわりが
クローズアップされ、同類と
みなされ、ソフトバンクまでもが
批判を浴びる。
まぁ、そこまで発展するかどうかは
今の段階では分からないが、
少なくとも懸念が存在する。
投資家は、先行きに不安があれば
株を売却する傾向にある。
今回の一連の事件が、今後も
大きく発展することになれば、
ソフトバンクにとっても痛手。
今日はトルコ政府による
正式発表がある。
さらにこじれるか。
それとも収束するか。
まだまだ気になるところだが、
投資判断は自己責任で。