ゴーン氏はどうなった?検察側の誤算と株価の推移

日産自動車の会長である
カルロスゴーン氏が逮捕されて、
約1ヶ月が経過した。

報告書への虚偽記載が報道されて
いるが、それ以降の報道はほとんどない。

さて、現状を確認しておこう。
ついでに、株価の動きも見てみよう。

現在までの経緯

日産自動車のV字回復の立役者、
カルロスゴーン氏の逮捕が報道
されたのが11月19日。

それから約1ヶ月が経とうとしている。

一旦の拘留期限が12月10日だったが、
お決まりの再逮捕。

拘留期限を延長させて、
その間に容疑を固めて立件するためだ。

ところが、再逮捕はされたものの、
容疑は最初と同じ虚偽記載。

対象の期間が違うだけという、
なんとも苦し紛れの再逮捕だ。

年末年始を挟み、
次の再逮捕の時期は来年1月。

だが、このままで行けば容疑を
固めることが出来ず、虚偽記載だけの
執行猶予判決で釈放という可能性も出てきた。

それはどういうことか。
少し中身を見てみよう。

検察側は日産自動車と
司法取引をしていると
報道されている。

それは、カルロスゴーン氏の立件に
協力する見返りとして、それ以上の
罪を追求しない、という感じのもの。

この密約がなされたので、検察側は
立件を確信して逮捕に踏み切った。

ところが、逮捕してから捜査を
してもしても、そこまで大きな
罪が見つからない。

検察側が探しているのは、
特別背任として立件できる材料。

虚偽記載は会社の罪であって、
個人の罪ではない。

ともなれば、司法取引をしたと
いえども、会社自体が罰を受けなければ
収まりがつかなくなる。

個人の特別背任を立件し、
ゴーン氏のワンマン経営の
実態をさらけ出し、日本企業と
して残らせるのが狙い。

だが、今のところは背任罪に
相当するような材料が出ない。

こうなってくると、検察側の
大きな責任も問われる可能性が。

株価の動きを見てみよう

ゴーン氏の逮捕から一ヶ月。
株価はどんな動きを見せているのか。

当時、株価は1000円ちょっとくらいの
水準で推移していた。

逮捕が発表された翌日は、
投げ売りの展開。

といっても、株価は5%程度の
下げで終わった。

そこから徐々に値を戻し、
なんと逮捕前の株価を
上回る値動きを見せていた。

ところが、相場全体の下げも
影響し、ここから順調に
下げに転じる。

現在は、930円前後を挟む
攻防を見せている。

「あれ?そんなに下げてないの?」
と思った方も多いハズ。

そもそも、日産自動車は
特殊な銘柄。

なんと、配当利回りが5%前後という
長期保有に適した会社として
知られている。

決算数字もそこまで悪い
数字ではなく、企業全体で
見ても悪くはない。

株価が下げれば下げるほど
配当利回りは上昇するので、
下げれば買われるという
人気の銘柄でもある。

930円前後の株価で、昨年と
同様の配当を出したと計算
すれば、利回りは6%を超える。

仮にゴーン氏が失脚しても、
現在の業績が一気に下げに
転じることもないだろう。

ただし、最悪の想定はしておこう。
最悪のシナリオとは、ゴーン氏が
背任罪に問われずに釈放。

そしてゴーン氏による日産自動車
への復讐劇が開始されるという
なんともおぞましい展開だろう。

そうなれば、経営陣は経営ではなく
訴訟対応に追われることとなり、
泥沼の展開に・・・

まぁ、それでも業績に直接
影響を与えるとは言い切れない
ので、まだ人気は衰えないか。

どうなるにしても、投資判断は
もちろん自己責任で。

 

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