消費者間のフリーマーケットサイトで
「妊娠菌」なるものがついた米が
市場価格の10倍程度の金額で販売されている。
「妊娠菌」については医学的根拠は無いが、
出品されている商品説明には「妊娠菌」が
付いている商品だと書かれている。
中には、妊娠経験の無い出品者が
「妊娠菌」付き商品を出品・販売している
ケースもあり、購入する妊活者に対して
悪質と判断されるものもあるという。
何が問題になっているのか
問題になっているのは、医学的根拠が
無い「妊娠菌」を謳っている部分ではなく、
「妊婦の私が作ったお米です」などの
説明で出品している個人が、実は妊娠経験が
無いという明確な「ウソ」をついていることで、
これが詐欺罪にあたるということ。
「この壺を買えば、あなたは幸せになれる」
という商売と同じ感じである。
しかし、なぜだろう。
壺の販売は明確な悪意を感じるのだが、
妊娠米にはそこまでの悪意が感じられない。
あくまで個人的な意見だが。
おそらく、販売される金額が小さいので
そう思ってしまうのだろう。
購入者は藁をもすがる思い
販売する側にとっては、悪意を持って販売するものも
本当にお裾分け気分で販売しているものもいると思う。
ただ、こんなに効果が不確かな商品でも、
購入する人はいる。
不妊で悩んでいる人。
そして、不妊治療などをしても、結果が
伴っていない人。
おそらく購入する人も、絶対にこれで妊娠するとは
微塵にも思っていないと思う。
験(げん)担ぎの意味合いだと思う。
もしくは、精神的なものを求めてのものか。
それなのに、不確かな説明をして、
販売することが悪だと報道されている。
私個人、この論調には否定的な立場である。
これはどんなビジネスにも言えること
どんなビジネスでも、売る人がいて、買う人がいる。
そのどちらが欠けても、ビジネスは成り立たない。
今回の件では販売側にクローズアップされているが、
買う人がいるから売る人がでてくる。
誰も買わないなら、問題にもならない。
例えば、初詣などに神社で購入するお守り。
家内安全のお守りを購入した知人は、その年に離婚した。
交通安全のお守りを購入した隣人は、カマを掘られた。
しかし、お守りを売っている神社を悪くいう人はいない。
このお守りの類が、今回の妊娠米だとすれば、
販売者が悪だとは到底言えないはず。
実際の効果を保証しているわけでもないし、
購入者も保証を求めているわけではない。
単に、精神的な安らぎを求めてのことだろう。
保証されている商品ならいざ知らず、
保証もなにも無い商品を購入して文句を
いうくらいなら、始めから買うな、と言いたい。
あくまで個人的な意見を述べただけで、
もちろん異論・反論もあるだろうが。
なにはともあれ、様々な商品やサービスが
次々にでてくるのは、いいことだと思う。
皆さんも、「いいんじゃない?」と思うものは
商品化したり販売したりを、是非ともやってみていただきたい。