意外と知らない健康保険の種類や仕組み。組合健保の破綻も。

働く人の殆どが勝手に
加入させられている健康保険。

毎月給料から引かれて
いるけど、その代わりに
病院では3割負担でいい、という
認識はあるだろう。

しかし、それ以上を知る人は
あまりいない。しかも、健保が
破綻しているという事実も。

健康保険には種類がある

毎月勝手に給料から引かれているのに、
あまり気にすることの少ない
健康保険。

実は、その種類は大きくわけて
3種類が存在する。

ひとつは、中小企業のサラリーマンが
加入する「共済けんぽ」。

二つ目は、大企業の従業員が加入する
「組合健保」。

3つ目は、個人事業主が加入する
「国民年金保険」。

働いている状態に応じて
加入する健康保険の種類が違う。

中小企業のサラリーマンなのに
組合健保に加入したい、などは
できない。

選択肢が無いので、余計に気にする
人が少ないのも実情。

そして、年々社会保険費が上がって
いるにもかかわらず、どうしようも
できないので興味を持たない人も多い。

一般論だが、みんなから集めた費用を、
加入者の医療費などに充てる仕組み。

中小企業のサラリーマンが加入する
協会けんぽの場合、年収の約10%超の
支払いが毎年ある。

年収が500万円の人は、単純に年間で
50万円もの費用を支払っていることになる。

だが、その半分は企業がはらっているので、
実質は25万円の支払い。

それでも、支払いは決して小さい
額ではない。

ご存知の通り、医者にかかった際の
医療費などに充てられているので、
元をとろうと思えば、何回も医者に
かからないといけない。

歯医者も含めて、一回に3,000円程度の
支払いがある受診は、実質は1万円。

つまり、7000円が保険から充てられている。
月に1回、こうした受診をしても
年間で保険から支払われるのは8.4万円。

月に3回ほど受診しないと、元は
取れないという暴利極まりない。

まぁ、社会保険の恩恵を受けているのは
ご長寿のご老人方々。

社会保険の支払いはもうないのに、
どれだけ医者にかかっても2割〜3割の
自己負担で済む。

働く世代は諦めるしか無い?

よくテレビなどでも取り上げられ、
若い世代が高齢者世代を助けている、
とされている。

高齢者数は増加する一方で、若い世代ではこの
社会保険の仕組みに疑問を感じて
社会保険費用を支払わないケースも。

支払う人が増えず、支払われる人が
多くなっていけば、そのままでは
破綻する。

支払う人に負担を増やして、
支払われる人への支払いを
少しずつ減らしている現状。

この問題の抜本的な改革は
未だ行われておらず、近い将来
大きな問題となることも指摘されている。

仮に数年後、数十年後にこの仕組みが
破綻し、現在はらっている世代が
支払われる年代に差し掛かっても
何もない状態をイメージする。

そんなもの、払っていられるか!と
怒号が飛び交うが、それでも国は
強制的に社会保険料を徴収する。

日本に住んでいて、日本国内で
収入を得ている以上は、残念ながら
諦めないといけないシステム。

どうしても我慢できない!という人は、
海外へ戸籍を移すか、もしくは
自らが国会議員となって社会保険の
法律を変えていくしか無い。

ちょっとオトクな組合健保

国が運営する協会けんぽ、そして
国民年金保険とは別に、企業が
運営する組合健保がある。

実は、この組合健保は少しお得。
社会保険費用が、協会けんぽ
よりも低く設定されている場合が
多いのだ。

組合健保は、常時700名以上の
従業員がいる企業は自らが
運営することが可能。

現在、1400弱の大企業が
自らの組合健保を運営している。

その企業、もしくはグループ会社の
社員でないと加入出来ないが、
支払いが安い上に医療費上限なども
設定されており、何かと有利。

上場企業に勤めている方は、
その恩恵を知らず知らずのうちに
受けているのである。

ただ、この組合健保は各企業が
独自で運営するという点で問題が。

まぁ、簡単にいえば、うまく
運営出来なければ潰れる、ということ。

実際、1800を超えていた数の組合健保が
存在していたが、現在は1400弱。

つまり、ここ数十年で組合健保の
約400が破綻している。

加入者は、組合健保が破綻しても
協会けんぽに移行するので
支払いが増えるだけ。

というか、どんどん破綻する組合が
増えて、赤字決算の組合も全体の
40%を占める。

それは、根底からこの仕組みに
無理があったとしか言えない。

国が運営する協会けんぽも
本来なら破綻する流れだが、
国の補助金などが入っているので
潰れてはいない。

しかし、その補助金も元は
我々の税金。

抜本的な改革には未だ着手せず、
問題の先送りを続けている政府。

社会保険の問題がかなり表面化
してきたが、果たして変わるのか。

 

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