貿易戦争がメキシコまで標的に。経済はどう動く?

アメリカの政権が、メキシコに
対する関税の引き上げを発表した。

経済大国アメリカの、中国に続く
標的がメキシコにも飛び火した格好だ。

さて、この影響はどんなところに?

関税引き上げの内容

中国との貿易戦争は連日のように
ニュースで報道されているので、
ある程度詳しい人も多いだろう。

中国からアメリカに輸出されるものは、
ほぼ全商品で25%という関税が
かけられている。

つまり、中国では日本円で1000円の
商品も、アメリカでは1250円で
販売されるということ。

アメリカ国内では、今までは安い
中国産を購入する人もいたが、
国内生産の商品よりも高くなることで
国内産に消費が集まることになる。

アメリカとしては、国内産の
消費を増やすことができれば、
アメリカ企業の利益も上がるので
国力が上がる、GDPが上昇するという施策。

中国からすれば、輸出先であるアメリカが
魅力的なマーケットではなくなるので
他の売り場を探せなければ売上は下がる。

この報復で、中国もアメリカからの
輸出品に同じく25%の関税をかけて
全面抗争の構えを見せる。

妥協案が見いだせないまま、
貿易戦争は泥沼化していく
様子を見せている最中だった。

今度は、アメリカはお隣の国
メキシコへも関税の引き上げを
発表した。

中国ほどではないが、全商品に
5%の関税をかけ、経済制裁の
構えを見せた。

国が近いだけに輸出金額もそれなりの
金額だったメキシコだが、ここへきて
5%の追加関税。

メキシコから原材料や商品を
仕入れていたアメリカ企業にも
直接的な打撃を被る。

理由はどうであれ、この経済制裁は
大きな波紋を呼んでいる。

影響が大きい

中国との貿易戦争も世界経済に
大きな影響を与えているが、
メキシコの関税騒動も。

アメリカとお隣という距離感で
輸出額が多いことで、たった5%と
いえども影響が大きくなるという。

その発表を受けて、先週末のアメリカの
株式相場は300ドルを超す大きな下げに。

投資家はリスク資産である株を
売却し、安全資産である債権に
資金を動かした。

安全資産ということで日本の円も
買われることになり、円高が進んだ。

今後も大きな改善が見られなければ、
株価は売られる展開が続きそう。

メキシコ側の対応も気になるところ
だが、中国との関税の掛け合いを
見る限りでは、アメリカは引かなさそう。

しばらくは様子見を決め込む投資家が
増えていきそうだ。

安全資産の日本の円にも資金が
流れたことで、円高に動く。

円高に動けば、日本の輸出企業の
多くは、直接的に利益を圧迫
されることになる。

アメリカとメキシコの話だけで、
日本にも大きなマイナスの影響を
もたらすことが想像される。

先週末のアメリカの大幅下落した
株式相場の動きを見て、おそらくだが
今日の日本の株式市場も大きな
下げに見舞われることだろう。

今後はどうなる?

今後の貿易戦争の成り行きに
よって、経済は大きく変化しそう。

仮に貿易戦争がどこかしらの妥協点で
終焉が見えてきたとすれば、我慢した
株式相場は一気に上昇するだろう。

だが、残念ながら今の段階では
終焉が見えるような状況ではない。

そして、このまま貿易戦争が
長引く前提で考えてみよう。

もう手遅れだが、中国とだけの
貿易戦争であれば、このまま株価は
維持していただろう。

長引くリスクも考慮され、ある程度まで
下げたあとの株価だからだ。

ところが今回、隣国との関税も
引き上げられた。

これにより、経済大国アメリカは
強い経済制裁という武器を振り回して
各国の牽制に入る姿を想像させた。

次々と標的が変わり、次々に関税が
引き上げられていく。

そして、次は日本に来るのでは
ないか、という懸念は払拭できない。

こんな先行き不安があれば、なかなか
株式に投資をする投資家が増えない。

むしろ、日本に飛び火した際の
株式の下落を想定し、空売りが
増えたりという可能性もある。

そうなれば、株式の上昇はおろか、
現状維持も難しい状況に。

いつまで、そしてどこまで続くか
分からない大国の制裁施策に、
株式市場は沈静化を待つことになる。

こんな時こそ空売りで・・・と
考える投資家もいるが、それが
吉と出るか凶と出るか。

もちろん、投資判断は
自己責任で。

 

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