9.11といえば・・・。
そう、2001年にアメリカで
起こった同時多発テロだ。
多くの犠牲者と世界的な
混乱を引き起こした、
忘れることのできない事件。
内容のおさらいと、
特に経済的に受けたダメージを
覚えておこう。
9.11当日の経緯
まずは起こった出来事を
順を追って確認しよう。
アメリカで朝の9時前、次々と
民間航空機がハイジャックされた。
最初の民間機衝突は8時46分。
ニューヨークの世界貿易センタービル
のツインタワー北棟に突撃。
激しく爆発・炎上した。
各報道陣が衝突のあった現場を
中継している最中、2機目の
航空機が追突。時間は9時3分。
同じ世界貿易センタービルの
ツインタワーのもう片方(南棟)に
衝突した。
少し時間が経過した9時38分、
3機目はバージニア州にある
国防総省(ペンタゴン)の
建物に衝突。
4機目のハイジャックされた
航空機は、乗客の抵抗にあい
建物ではなくワシントン郊外に
墜落した。
4機目の目的地はワシントンで、
ホワイトハウスか議会議事堂に
向かっていたのではないかと推測されている。
人的被害
この同時多発テロで、
民間機の乗客すべてが死亡。
そして、衝突を受けた
ビルにいた職員も多くが犠牲
となった。
1機目・2機目が衝突した
世界貿易センタービル内を含む
ニューヨークでの死者は約1,700人。
3機目の国防総省では職員200人弱も
犠牲となった。
民間機の乗客や衝突を受けた
ビルにいた人たち、そして
その周辺にいた大勢の人が巻き込まれる。
結果、死亡者の数は
全体で3,025人と伝えられている。
市場の被害
テロが報じられた後、
ニューヨーク証券取引所は
取引を全面的に中止した。
その後、事態が収束するまで
取引は再開されなかった。
4日後に再開されたときは、
その日一日で10%近く値を下げた。
日本市場でも、テロ翌日の
取引では、日経平均が680円も
下落し、9.11ショックと呼ばれた。
世界各国の金融機関が
テナントとして入居していた
世界貿易センタービル。
アメリカ名では
「ワールドトレードセンター」と
呼ばれ、ニューヨークを
象徴するビルだった。
テロの犯行グループは、
アメリカの経済の象徴とも
いえる、このビルを標的にした。
そして、経済的な打撃を
与える目的もあったのでは
ないかと推測されている。
少し都市伝説的な話
市場の大きな混乱を引き起こした
同時多発テロ。
テロ当日の数日〜数週間前から、
市場では不穏な取引があったという。
それは、先進国各国の
航空会社や保険会社の
空売りやプットオプションが
増加していたとのこと。
空売りやプットオプションは、
株価が下落すれば利益が出る
取引のこと。
そして、テロを受けて市場が
急落し、そこで利益を確定させる
取引が大量に行われていたらしい。
テログループによる資金稼ぎ
という説もある一方で、CIAが
「テロがあるかも」という情報を
漏らし、取引が行われたという
話もある。
不穏な取引があったことまでは
報道されたようだが、その後の
捜査状況などは、報道されていない。
うやむやになっているのか。
まぁ、あくまで都市伝説的な話。
当時を思い返すと・・・
思い出すのは、何度も放送された
民間機が衝突する瞬間の映像。
若いながらに、
「これは経済が相当なダメージを
受けるんじゃないか」
などと考えた。
しかし、結果として数日の間、
市場が混乱はしたが、その後は
何事もなかったかのように回復。
単純に比べるとよろしくないが、
ブラックマンデーやリーマンショック
のときのほうが、市場は混乱し
低迷し続けた。
どのようなことが起こった時に、
どのように市場が動いたのか。
金融の歴史を知ることで
今何かが起こっても対処できる
ようにしておこう。