曙ブレーキが私的整理開始!

今朝の衝撃ニュース。
曙ブレーキの件。

金融機関に対して、私的整理
である「事業再生ADR」の申請を
行った。

これはどういうことか。

曙ブレーキ概要

創業は1929年。
名称の通り、ブレーキの会社。

当然、取引先は自動車メーカーで、
独立系でありながら、トヨタ資本が
12%弱入っている。

様々な自動車メーカーのブレーキを
製造しているが、近年確かに
業績を落としていた。

特に28年には、過大受注により
損失として200億円程度を計上。

自動車メーカー向けの出荷も
思うように伸びず、今回に至った様子。

売上高は2600億円程度。
ちなみに、シートベルトや
エアバッグで有名だったTAKATAは
破綻前で約6000億円の売上。

会社の規模的にはTAKATAよりも
小さいとはいえ、世界のブレーキの
シェアが高かったことから、
影響を受ける企業も多い。

事業再生ADRとは?

ADRとは、証券用語で「預託証券」のこと。
頭のAは、米国のAだ。

難しい話は出来るだけ避けるが、
証券というのは、お金に換えれる
券面のこと。

預託というシステムは、意味合い的には
人質というイメージだろうか。

あるもの(ある人)を差し出す代わりに、
お金を貸してください、という感じ。

これの、事業再生に特化したスキームが
事業再生ADRというもの。

かつては日本航空もこのスキームで
経営再建を目指した経緯がある。

公的な倒産が民事再生法や会社更生法
などで、私的な倒産が事業再生ADRなど。

つまり、「倒産」の仕方の問題だけで、
「倒産」は「倒産」。
自社だけでの資金繰りに目処がつかなく
なったということだ。

なぜ事業再生ADR?

会社更生法などの公的倒産は、
言ってみれば待ったなし。

それに対して、事業再生ADRは
金融機関が請け負うもの。

金融機関の立場となれば、貸している
お金が返ってこなくなるよりも
経営再建に手を貸して復活させ、
ちゃんと貸したお金を回収しようとする。

しかし、経営再建が叶わなければ、
貸したお金以上に損失が大きくなるので、
金融機関としては、判断のときだ。

今回はあくまで「申請」で、この申請を
受け入れる金融機関が名乗り出るか、
もしくは筆頭株主であるトヨタなどが
資金的な援助を行うのか。

はたまた、トヨタが買収して
子会社とするか。

様々な憶測が飛び交うことに
なるだろうが、現段階では未定。

おそらく、曙ブレーキの株は
注意管理銘柄に入れられる。

さて、今後の動向に注目。

 

こんな記事も読まれています

人気の学習カリキュラム

教えて編集長!投資に関する疑問にお答えします
  • 無料会員受付中入会費ゼロ年会費ゼロいますぐ登録
  • 12ヶ月ベーシック会員なら9800円で1960円OFF

マネヤックセミナー情報はこちら

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です