今日は生徒さんからの
ご質問にお答えできなかった
内容を調べて、ネタにしよう。
$や¥など、通貨により
使われる記号が違うのは
ご承知の通り。
通貨の記号に、$なら縦線が、
¥なら横線がある。
この線は、何を意味するのだろうか。
調べてみた。
まずは世界の三大通貨から
記号の前に、世界に流通している
通貨のうち流通量の多い通貨
上位3つを見てみよう。
第一位は堂々のアメリカドル。
世界の約44%ほどを占めている。
さすがという感じ。
そして第二位はユーロで15%。
様々な悪事情を抱えたユーロは、
ここ数年で少し流通量が下がっている。
そして第三位、堂々の日本の円!
世界の約10%の流通を日本の円が
占めている。
つまりに、米ドル、ユーロ、円が
3大通貨ということになる。
中国の元が怒涛の追い上げ
通貨の流通量では第8位に位置する
中国の元。
しかし、その追い上げの勢いはすごい。
2015年に、IMFのSDRに採用されたほど。
さて、IMFとSDRについて簡単に説明を
しておこう。
IMFとは「国際通貨基金」のことで、
簡単に言えば国の銀行のこと。
日本国内で銀行の銀行、という
立ち位置が日本銀行であることに対し、
世界各国の銀行がIMF、という
立ち位置。
加盟国で何かあった時に
お金を貸し出す機能を持っている。
その分、加盟国はIMFに対して
預金のようなことをしている。
そして、世界各国はそれぞれ
違う通貨を使用している。
世界共通で目安として
金額が分かるようにしたものが
SDR(特別引出権)というもの。
例えば、日本が空前絶後の
金融危機に直面したとする。
IMFから資金を借りる際に、
SDRの権利を行使して借り受ける。
その額は、世界共通で利用できるように
一定の通貨配分で計算される。
その計算式に用いられる通貨は、
世界でも流通量の多い通貨で、
信頼性のある通貨でもないといけない。
元が採用されるまでは、米ドル、
ユーロ、円、ポンドの4通貨で
計算されていた。
これに、中国の元が加わった。
つまり、IMFにより認められた
通貨になった、ということだ。
話を戻して、記号の線について
さて、話を戻そう。
$(アメリカドル)や¥(円)、€(ユーロ)。
PCの環境依存文字なので、
正しく表示されない方には申し訳ない。
この3大通貨の記号、すべてに
線が入っている。
そしてその理由は・・・
なんと、特に明確な理由はない。
諸説あるが、例えば米ドル。
「United States」の頭文字、
「U」と「S」を重ねてできた、
などと言われている。
円は英語表記でYen。
頭文字のYに、通貨記号と
分かりやすいように
横線を入れてみた・・・くらいの話。
円の諸説には、「2本=日本」という
ダジャレの説もあれば、
侍が2本の刀を持っている様を
表している、などもある。
ユーロに関しては、Europeの頭文字
「E」のギリシャ文字。
2本の平行線は、安定した流通を
願って・・・らしい。
その思いは今では・・・
まぁとにかく、
気にするほどのことではない。
というか、気にするほどの
理由は無かった。
しかし、気にするほどの
理由が無かったということの
知識が増えた。無駄ではない。