3月27日、ミクシィ(2121)は
自社株を300万株、100億円の上限の
自社株買いが上限に達したため完了したと発表。
さて、少し前の話だが、「自社株買い」は
何のために行われたのか。
そして、自社株買いが行われる際の
株価はどう動くのか。
そもそも、ミクシィは
今はどうなっているのか。
自社株買いをする理由
上場している企業が、自分で自分の株を
買う行動。
結論から言えば、「株主価値の向上」である。
では、少し解説してみよう。
発行している株数が100株の会社があったとする。
そのうち、Aさんは2株を持っていた。
割合でいえば2%。
そして、この会社が1年間で100万円の利益が出て、
その利益を株主還元のために配当として全額出す
ことにしたと仮定する。
Aさんは2%の持ち分なので、100万円の2%、2万円を
株主配当として受け取ることになる。
こんな状況の中で、この会社が自社株を
50株買い、自社内で消却(無くしてしまう)
すると、市場に出回る株は50株しかなくなる。
既に2株持っていたAさんは、株数は変わらない
ものの、持ち株比率は2%から4%に上がることになる。
つまり、1株あたりの価値が上昇することになる。
しかし、注意したいのは自社株を買い付ける資金。
本来は100万円の利益が出ていたのに、
その利益を株主配当ではなく自社株買いに
使うことになるので、当然ながら配当に
回すお金が少なくなる。
株主配当に回すことと、自社株買いをすること。
どちらも、株主に対しての還元方法なわけだが、
自社株買いの方が長い目でみると株主価値が
高くなるといえる。
自社株買いされる場合の株価推移
多くの場合、自社株買いを発表されてから、
株価は上昇傾向になる。
これは、会社が決まった分を市場で
買い付けていくことになるので、
必ず決まった数の買い注文が入ることになる。
それだけではなく、財務上も良くなる。
詳しい話は割愛するが、1株あたりの純利益(EPS)や
自己資本利益率(ROE)が改善するので、
株価が上昇する傾向にある。
実際にミクシィの株価推移では、
自社株買いの発表(2018年11月9日)から
自社株買い完了(2019年3月27日)まで
約3割の株価上昇を果たしている。
ミクシィの今
SNSが出たてのころ、mixiは人気を集めていた。
名前はもちろん、やっていた人も多いんじゃないかと思う。
現在はmixiの影は薄くなっている。
そして、この会社のメイン事業に
君臨するのが、テレビCMでもお馴染みの
「モンスターストライク」。モンストだ。
売上高は2,000億円前後で、モンストが
ほとんどの売上を占める。
現在でもユーザー数を拡大しており、
全世界で4,000万ユーザーを獲得しているとのこと。
モンストが順調に伸びれば、
業績にも反映してくる。
予想以上に業績拡大が進めば、
現在の上場市場である東証マザーズから
東証1部への指定替えが行われる可能性もある。
まとめ
自社株買いは、投資家にとっては
好感する話題となる。
自社株買いを発表した会社の銘柄は
チェックしてみてもいいと思う。